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カーボンニュートラルについて〜自動車・蓄電池産業〜

「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」14分野の5つめ「自動車・蓄電池産業」。自動車産業は日本を代表する主要産業です。EUでは、2035年にガソリン車の発売禁止されることが発表されており、急速にこの分野の脱炭素化が進んでいます。

 

「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」では、遅くとも2030年代半ばまでに乗用車新車発売で電動車(電気自動車、燃料電池自動車プラグインハイブリッド自動車ハイブリッド自動車)100%を実現できるように包括的な措置を講じる、としています。特に軽自動車、商用車での電気自動車、燃料電池自動車への転換について、対策を勧めるとしています。

一般社団法人日本自動車工業会の資料(https://www.jama.or.jp/carbon_neutral_data/)によると、2020年の新車乗用車販売台数のうち、ハイブリッド自動車34.77%、電気自動車が0.38%、プラグインハイブリッド自動車が0.39%、燃料電池自動車が0.02%となっています。先の2030年代半ばまでに乗用車新車発売で電動車100%と比較すると、ハードルが高い様に思えます。さらに言えば、先のEUでの取り組みではハイブリッド車も禁止されより厳しい基準であることから、これからの急速な方向転換が出てくるかもしれません。

課題としては、充電ステーション、水素ステーションといったインフラの設備をはじめ、航続距離を伸ばせるような技術革新、これら電池やモーター等のサプライチェーン確保も必要になってくると思います。また、交通の最適化という視点でMaaSについても触れています。私見として思うのは、電気自動車が広く行き渡るようになる際にその電力供給の問題。せっかく車が脱炭素化したにも関わらず、発電が脱炭素ではない。あるいは発電を脱炭素にしたことにより電力供給が不安定になったことにより、車に充分に電源供給ができない、といった事象が発生しないよう、これまでに触れた電力供給と両軸で回すことが重要です。

 

蓄電池については、世界各国で需要が高まることから、安定供給に向けた取り組みがひつようになるります。現在の日本の家庭用蓄電池は、韓国企業が約7割のシェアとのことで、これらの産業育成が必要になってくると思われます。

 

 

ここからは、自動車・蓄電池産業に関連する日本企業をみていきます。

 

トヨタ自動車

2030年のいける世界での販売台数で電動車を550万台以上とする新車CO2ゼロチャレンジ。また、2050年に工場二酸化炭素排出ゼロを目指す工場CO2ゼロチャレンジ等。

 

日産自動車

2010年よりリーフを発売するなど電気自動車を展開。2030年代早期には主要市場で投入する新型車をすべて電動車両とすることを目指す。

 

パナソニック

車載用リチウムイオン電池の世界シェア3位。トヨタとの合弁会社のプライムプラネットエナジー&ソリューションズも生産ラインを強化。