プラグインハイブリッド自動車について
前回記事では電気自動車について書きました。
今回は電気自動車とハイブリッド車との両方の特徴を持ったプラグインハイブリッド車です。電気自動車のデメリットを一部解消してくれるものです。
電気自動車よりもEVの能力だけで走れる距離は短いですが、それでも60kmや90kmも走りますので、日常生活圏内の買い物くらいしか使っていない、という場合は充分だと思います。また、ガソリンを使ったエンジンを使って走ることができ、ガソリン駆動中は充電することも可能。ガソリンですからいざ長距離運転する場合も、給油も現在のインフラであるガソリンスタンドを使えばよいことから、現時点においては電気自動車よりも長距離移動には向きます。
デメリットはエンジンでの駆動と電気での駆動の両方の部品を搭載しなければならないため、室内空間も狭くなりますし、コスト面も高くなります。
プリウスとプリウスPHVのそれぞれのエントリーモデルで比較すると、
プリウス(E):2,597,000円
プリウスPHV(S):3,383,000円
とその差約80万円です。補助金を考えても約50万円も差があります。
ちなみにレギュラーガソリンをここ最近の相場160円/Lを使ったとしても、差額50万円で、
500,000÷160=3,125
3,125Lのレギュラーガソリンを購入することができ、プリウス(E)のWLTC燃費32.1km/Lでは、
32.1×3,125=100,312.5
およそ、10万km走れてしまいます。
この計算はプリウスPHV(S)が走るためのコストを考えていませんので、このイニシャルコストである車体価格差を取り返すことは難しく、経済合理性だけで考えるとプリウスPHVを選択することは難しくなってしまいます。
2019年度のプラグインハイブリッドの販売台数は1.7万台。(前回同様一般社団法人次世代自動車振興センターの統計http://www.cev-pc.or.jp/tokei/hanbai3.htmlより)乗用車全体の0.6%と電気自動車と足しても1.3%ほどになってしまいます。
一般社団法人日本自動車工業会発表の「2019年度乗用車市場動向調査」(https://release.jama.or.jp/sys/news/detail.pl?item_id=1920)によると、次世代自動車の懸念点としては、やはり車両価格が高いが一番高くなっています。