まなびの『び』

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IPOについて

IPOとは、Intial Public Offeringの略語で、新規公開株と日本語では呼びます。

『上場』とは株式を証券取引所で売買ができるようになることを指しますが、上場するタイミングで新たに株式を発行し、買い手を公募することで資金調達をすることができます。こうして得た資金を更なる企業成長に使うことができます。

2020年度、東京証券取引所には、特定の投資家のみが売買できるTOKYO PRO Marketを除いて、93社が上場をしています。

一例として、「トヨクモ(4058)」を見てみます。トヨクモはCMで流れていることもありますが、安否確認サービスなど法人向けのクラウドサービスを展開する企業です。

トヨクモは2020年9月24日に東証マザーズに上場します。上場が決まると、証券会社が「仮条件」を決めます。仮条件の中で1,800円から2,000円まで、と幅で公募価格が決まります。この新規上場企業の株はどの証券会社でも購入できるわけはなく、特定の証券会社が主幹事あるいは、それ以外の幹事会社でしか購入ができません。トヨクモの場合は、いちよし証券が主幹事、その他大和証券SMBC日興証券、岩井コスモ証券SBI証券などで申込みをすることができました。

これらの証券会社で口座を持っている人が「ブックビルディング」に参加することができます。これは、発行価格を決める段階で、ここで希望購入金額と希望購入株数を申告します。この需要に基づいて、公募価格が決定されます。多くの場合は公募価格は上限値になると思いますが、魅力的ではない企業だと下限値になるといった場合もあります。トヨクモの場合は上限2,000円での公募が決まりました。

さて、公募価格が決まった後、実際に購入申込みの段階となります。上記申込可能な証券会社に購入できる株数が割り振られていますので、申込者が多いのであれば抽選ということになります。

 

上場日、トヨクモは2,000円の公募価格に対して初日は値がつかず、2日目の9月25日に9,020円で初値をつけました。公募に当選した人はここで100株だけ売却しても、約70万円の利益がでたことになります。トヨクモはその翌営業日である9月28日に最高値11,190円をつけるものの、その後は下落。11月2日には安値4,734円まで下がりました。この様に上場直後は値動きが激しく、また高騰した後、下げていくというケースもあるので、IPO直後の株はデイトレード的に狙うならまだしも、兼業投資家の私には私は手が出せないと思ってます。ですが、上場後しばらくたって落ち着いた後の再評価される銘柄もありますので、次回以降気になる銘柄がないか見てみようと思います。