まなびの『び』

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コーユーレンティア(7081)の銘柄分析

今回の銘柄分析は、2020年2月にジャスダックに上場したコーユーレンティアです。

 

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【コーユーレンティアの事業内容】

コーユーレンティアはFF&Eレンタル事業者と記載があります。FF&Eとは、Furniture(家具)Fixture(什器)、Equipment(備品)を指しているとのことで、建設業界、不動産業界、イベント業界などに家具や什器、備品を貸し出しいている事業がメインとなります。

セグメントは3つ。レンタル関連事業、スペースデザイン事業、物販事業です。

◯レンタル関連事業

建設業者向けの仮設事務所向けのレンタルサービスがコーユーレンティアの前身で、他にもオフィスやイベントなどにFF&EやOA機器(具体的には事務机や椅子等、コピー機等のOA機器太陽光パネル、蓄電池等)のレンタルや付随する内装工事を行っています。ライバルとしてリースはありますが、リースはおおよそ1年契約等、契約期間があるので、一時的に必要であるといったニーズに対応するものです。2020年12月期の決算説明資料によると、レンタル先としては、建設現場が60%、イベントが10%(ただし、コロナ前2019年期は約26%)を占めています。

○スペースデザイン事業

モデルルームのインテリアコーディネートや家具・事務所備品、OA機器等のレンタル、マンションギャラリーの設計、施工等を行っています。

○物販事業

官公庁や日本郵政グループをメインに、オフィス家具、事務機器等の販売を行っています。

 

【コーユーレンティアの今後の成長性】

建設現場やイベントの備品は昔からレンタルで使われていたのではないか、と思っていて、そうなるとこの分野は建設工事やイベントの件数に応じて業績が決まるものと推測します。

伸びる余地があるのはオフィスの備品レンタルの方で、リース等は一定ありつつも自前で購入しているところが大半ではないかと思っています。直近コロナ禍によるリモート勤務環境が一気に整った結果、出社人数を減らす⇒オフィス面積を減らしたという企業がでてきていましたが、期間限定的に人数を増やさなければならないが備品を足りない、といった場面も出てくるといったことも考えられます。

このように今後の働き方改革、オフィス改革の中で着目される可能性はあると思いますが、このような新しい活用方法やビジョンをアピールできるかがコーユーレンティアの成長になると思います。

 

【コーユーレンティアの決算状況】

2020年12月期は売上高は前年比約7.8%減、営業利益も8.8%減で着地。建設市場、イベント市場でコロナの影響が大きく、なかなか厳しい1年だったと思います。2021年12月期はそれに対して、引き続き建設、イベント市場はコロナ影響があり、引き続き厳しい影響が残っています。その中でも東京オリンピックパラリンピックの競技会場や関連施設での需要や、ワクチン接種会場でのレンタル需要などの取り込みができているとのことで、回復傾向とはなっています。

 

【コーユーレンティアのチャート】

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チャートを見ると上場後の下降からゆっくりではありますが、上昇傾向が続いていることがわかります。PERは低い銘柄ではあるのですが、ジャスダックでありながら他の銘柄に比べて成長が見えにくいのが、株価が上がっていない原因かと思います。