まなびの『び』

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全固体電池についての動きが活発に

日産より、2028年度に全固体電池の電気自動車EVを量産化させる発表があったと報道がありました。日産は「リーフ」などEVの分野に以前から力を入れていました。

 

なお、以前EVについてまとめていますので、その際に課題等触れています。

manabinobi.hatenablog.com

 

現在のEVはリチウムイオン電池を搭載していますが、今回日産が発表したのは、「全固体電池」を用いるという点。「全固体電池」とはなにか調べてみます。毎度のことで私の認識の中での話になりますので、間違っている等あるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

 

 

そもそも電池は、いわゆる「プラス」である正極と「マイナス」である負極があり、電子が電池から出ていくことで放電されます。電池内部では負極と正極の間の電解質をイオンが動いていています。従来、この電解質は液体です。

昔の電子機器に乾電池が入りっぱなしのときに白くなっていることを見たことがある人は少なくないと思いますが、あれは電解質が液体であるがゆえに、液漏れをした様な状況です。

この電解質をセラミックスの固体を使った電池が全固体電池となります。

 

全固体電池の強みとして、

◯エネルギー密度が大きい

 リチウムイオン電池と比べてエネルギー密度が大きいため、電池を小型化や大容量化が実現できる。

◯安全性が高い

 リチウムイオン電池電解質が可燃性の液体であるのに対して、全固体電池の電解質は不燃性で発火の危険性が低くなります。

一方弱みとして、

◯出力性能が低い。

電解質(固体)内を移動するのにどうしても抵抗が大きくなってしまうため出力が小さくなってしまう。

といった特徴がある様です。

 

ウェアラブル端末においては、既に実用化しつつある技術の様ですが、まだまだ電気自動車向けはいくつか課題がある様で、実用化には今回の日産の発表でもあと6〜7年かかるという計算になります。

しかしながら、以前EVをまとめたときの記事でEVは航続距離の短さも課題の一つである記載をしましたが、電池容量が大きくなれば航続距離が伸びることになるので、課題は解決しますし、何より安全性の面は事故時に大きな衝撃がかかる自動車にとって重要な要素になります。引き続き研究開発が進んでくれることを期待します。

 

<以下、メモ 全固体電池関連銘柄>

ニッポン高度紙工業(3891)

ステラケミファ(4109)

日本特殊陶業(5334)

ニッカトー(5367)

FDK(6955)

村田製作所(6981)

日本造船(7004)