マザーズ指数と昨日の下落要因について
昨日、東証マザーズ指数は1,000ポイントも割りこみ、前日終値から2.92%下落の993.77ポイントで終わりました。一時期、989.98ポイントと2020年8月ぶりの安値を付けています。
上図はマザーズ指数の推移ですが、コロナ直後の株価の下落から上昇、2020年10月頃をピークとして、その後波打ちながら下落しているのがわかります。この下降局面がどこまで続くのか、といった傾向になります。
そもそも東証マザーズとは、東京証券取引所のうち成長企業向けの市場で、東証マザーズ指数は、マザーズ上場銘柄の時価総額加重平均型の株価指数です。以前紹介したTOPIXと同様の算出方法です。
ということで、マザーズ上場している企業のうち、算出対象である浮動株調整後時価総額の上位10社を見てみましょう。
(東証マザーズ指数先物 | 日本取引所グループより2021年11月末時点のデータ)
上位10社でみると、今を時めく有名成長企業が並びます。フリマアプリのメルカリや、ビズリーチという人材サービスのビジョナル、ネット型生命保険のライフネット生命など、CMでもよく目にする企業ですね。
マザーズは比較的時価総額の小さな銘柄が多く、値動きも激しい場合があり、この上位10社ランキングも目まぐるしく変わります。
さて、マザーズの値が下がった理由として挙げられているのは、次の点。
〇新型コロナウイルス変異体オミクロン型の感染拡大
イギリスにおいてオミクロン型の感染者が2日で2倍。初めてのオミクロン型感染者の死亡も確認。
〇FOMCの結果待ちの買い控え
明日、FOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)があり、方向性が見えるまで買いが遠慮されたこと。
◯IPOのための手元資金確保のための売却
これから多数のIPO銘柄が控えていて、そのブックビルディングのために手元資金を確保する必要があるため、手持ち株の売却がなされた。
マザーズは上のチャートの通り全体的に値下がりのトレンドにある中で、これら要因が重なって売りが優勢、買い戻しも入らなかったため、始値からずるずると下がっていったんでしょう。