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カインズが東急ハンズを買収する報道から

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先日、ホームセンターを運営するカインズが、東急ハンズを買収することがニュースがありました。今回はこのニュースを掘り下げてみます。

www.nikkei.com

 

〇カインズという企業は?

カインズはホームセンターの中でも最大手と言われています。ベイシアグループ傘下の企業です。

カインズの売上高は4,854億円、DCMホールディングス(3050)が4,711億円、コーナン(8218)が4,420億円(いずれも2021年2月)とホームセンターの業界の中でも売上高トップとなります。店舗数は225店舗。ホームセンターは大型の店舗が多く、どちらかというと郊外型の店舗が多い特徴があります。カインズも東京23区内には、南砂町SUNAMO店しかありません。

 

東急ハンズは?

一方の東急ハンズ。こちらは東急不動産の子会社となります。生活雑貨を扱う都市型の小売店で、東京23区内では新宿・渋谷など7店舗でカーマのような住宅地ではなく、百貨店があるような繁華街に出店しています。だからこそ、人が集まるところは避けよう、近所で過ごそう、といったコロナ禍の影響を大きく受けたのだと思いますが、2021年3月時点で619億円の売上高でした。2017~2020年までは950億円以上あった様ですので、2021年に急激に経営悪化したことになります。

 

〇今回の買収について

上記の通り、カインズと東急ハンズがそれぞれ異なった商圏になるので、顧客の取り合いにならないことが最大のポイントだと思います。一方で、顧客がそれぞれに求めるものが違うためどのようにシナジーを大きくするか、が今後の課題だと思います。カインズ・東急ハンズはそれぞれPB(プライベートブランド)商品に力を入れているため、今後どのような商品性・戦略にするのかが気になるところです。