まなびの『び』

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ナブテスコ(6268)

風力発電銘柄第2段。ナブテスコ株式会社についてです。

 

ナブテスコの事業内容

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ナブテスコをセグメント別に見てみると、

コンポーネントソリューション:産業用ロボット部品、建設機械用機器

トランスポートソリューション:鉄道車両ブレーキ装置・自動扉装置・連結装置・安全装置、航空機部品、自動車用ブレーキ装置・駆動制御装置・安全装置、舶用制御装置・消火装置

アクセシビリティソリューション:建物及び一般産業用自動扉装置、排煙設備機器、プラットホーム安全設備、福祉・介護用機器、他一般用産業用機械

その他:包装機械、工作機械、鍛圧機械、繊維機械、立体モデル作成装置等

といった機械を製造しています。

 

会社案内に「8つの主要製品」がわかりやすかったので、そちらを見て行きます。

1.精密減速機(中・大型産業用ロボット関節用途精密減速機:世界シェア60%)

2.油圧機器(油圧ショベル用走行ユニット:世界シェア25%)

3.鉄道車両用機器(鉄道車両用ドア開閉装置:国内シェア60%,鉄道車両用ブレーキシステム:国内シェア50%)

4.航空機器(フライト・コントロール・アクチュエーション・システム:国内シェア100%)

5.舶用機器(舶用エンジン遠隔制御システム:世界シェア40%)

6.商用車用機器(商用車用エアドライヤー:国内シェア70%,商用車用ウェッジブレーキ用チャンバー:国内シェア75%)

7.自動ドア(建物用自動ドア:世界シェア20%/国内シェア55%)

8.包装機(レトルト食品用充填包装機:国内シェア85%)

このように世界でのあるいは国内での高シェアの機械部品を製造しているメーカーとなります。

 

前身の「株式会社ナブコ」が流体・空圧制御技術を持ち、「帝人製機株式会社」が切削・組立加工技術を持っており、両社が合併して強みが現在まで生きている、といったイメージでしょうか。

そして、今回取り上げるきっかけとなる風力発電に関しては、「風力発電機ヨー旋回部向け故障回避機能付き状態監視機器CMFS」という機器を製造しています。風力発電は風向きの負荷によって方向を変えることになります。この負荷が大きく機械が壊れることを防ぐため、CMFSが外圧を検出するセンサーからのデータから解析し、ヨー駆動の制御を行う装置とのこと。つまり、風力発電の発電目的外の風圧による故障を防ぐ装置といったイメージで私は理解しましたが、これにより発電機の長寿命化を実現しているということの様です。

 

ナブテスコの業績推移

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ナブテスコは製造機械のメーカーですから、景気拡大による設備投資の影響を受けます。コロナ禍による需要悪化によく耐えている様な印象で、企業の強さを感じています。グラフの表示外となりますが、ナブテスコは2017年に利益のピークがあり、そこからは下降。今期はそこから回復見込みとなります。

今期、上のグラフ上、最終利益が急拡大していますが、これは「株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ」との協業を解消し、新株予約権を先方に買取請求を行うためで、これに今期第1Qに1,251億円評価益を計上しているからです。この一時的な利益がなかったとしても今年はコロナからの経済の回復に後押しされているように思っています。

 

ナブテスコの株価推移

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ナブテスコの1年間の株価推移ですが、4月ごろをピークとしてから下降局面が続いています。ようやく横横し始めたところでしょうか。

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ちなみにですが、月足で長期に見てみると、きれいな右肩上がりのチャートをしています。