まなびの『び』

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ケイアイスター不動産(3465)の銘柄分析

最近日本全体の株価が荒れていますので、下がりすぎている銘柄がないか、探してみることにしました。『この銘柄が個人的におすすめで買う予定です』とかそういうわけでもないので、その点ご理解いただいたうえで見ていただければと思います。

 

本日はケイアイスター不動産(3465)についてとなります。

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〇ケイアイスター不動産の事業内容

ケイアイスター不動産は名称通り、不動産業者ですが、分譲住宅、注文住宅、中古住宅のそれぞれの販売を行っており、また、M&Aにより子会社化した不動産会社をそれぞれセグメント化して、福岡県の「よかタウン」、神奈川県の「旭ハウジング」、千葉県の「フレスコ」、神奈川県の「建新」、東京都の「東京ビッグハウス」、埼玉県の「ケイアイプレスト」で成り立っています。低価格帯の戸建住宅を戦略的に取扱をしています。(フレスコは2022年3月期中に株式売却済み)

興味深いのは、KEIAIテクノロジープラットフォームという土地の仕入れからマーケティング、住宅の販売までのフローについてAI技術を用いたプラットフォームを導入してるところです。ユーザーの希望に沿った住宅をプラットフォームを通じてプランニングし住宅を提供し、この経験が多くなるほどAIが強化されるといった仕組みとなっていきます。このプラットフォーム導入は、上で触れたM&Aを実施したときや新入社員でも早期戦力化しやすいという強みとなります。

 

〇ケイアイスター不動産の業績推移

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ケイアイスター不動産の成長性は高いと思っております。売上、利益ともに右肩上りとなっていることがわかると思います。2022年3月期も第2四半期まで発表されていますが、売上高が前期比38.6%増、営業利益は227.8%増と強い成長が続いています。

気になるのは、先日の税制改定により住宅ローン控除の控除率の低下の影響。個人的には今回の控除率の引き下げは不動産の購入意欲が下がる方に働くと思いますので不動産業界には逆風です。特に、「月々の住宅ローン返済額が家賃以下となる販売価格」の値段設定をしているケイアイスター不動産にとってどれほど影響がでるでしょうか。あるいは、それまでの少し高めの価格を選べた層が低価格帯購入に流れて、ケイアイ不動産にとってはプラスに働く、ということももしかしたらあるかもしれません。

 

〇ケイアイスター不動産の株価推移

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株価の推移ですが、上図の通り、決算の都度株価は跳ね上がるという動きをして全体的には上昇傾向です。が、今年に入っての地合に巻き込まれ、現在では下降中です。ケイアイスター不動産は7.1倍と低PERではありますが、そもそも不動産業界全体が低PERな業界ではありますので、少しこれまで取り上げた割安銘柄とは違いますが、興味深い銘柄ではあります。