まなびの『び』

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ジェイリース(7187)の銘柄分析

最近日本全体の株価が荒れていますので、下がりすぎている銘柄がないか、探してみることにしました。『この銘柄が個人的におすすめで買う予定です』とかそういうわけでもないので、その点ご理解いただいたうえで見ていただければと思います。

本日の銘柄分析はジェイリース(7187)についてです。

 

◯ジェイリース(7187)の事業内容

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ジェイリースの主な業務は賃貸住宅等の家賃債務保証事業となります。

不動産を借りる際には、連帯保証人を立てることが一般的です。この連帯保証人とは、家賃を滞納した場合や、借りている不動産の原状回復が必要な場合、借り主がそれら支払を貸主にできないというときに、貸主は借り主に変わって連帯保証人へ請求することができます。

しかし、この連帯保証人制度ですが、少子高齢化等でうまく機能しなくなりました。例えば兄弟や子もおらず、連帯保証人になれる親は高齢で年金暮らしのため連帯保証人としても保証できる金銭的体力がない、などです。

このような社会変化の中、連帯保証人を立てることに替えて保証をしてくれる会社が債務保証会社となり、それがジェイリースとなります。入居希望者の属性情報、物件の情報から審査を行い、問題なければ入居希望者と保証委託業務を締結、入居者が家賃の支払いを滞らせ債務不履行となった場合に、借り主に対して代位弁済、つまり変わって返済を行います。なお、借り主に返済を行った後、借り主に対して求償を行っていくイメージとなります。

 

ジェイリースのWEBサイトより入居者さまへのページを見てみると

①ジェイリースが保証人になります。

②もしものときはジェイリースが家賃を建て替え

③国籍・職業に関わりません。

④原状回復や違約金まで保証

⑤家賃は自動引き落とし

⑥最短30分のスピード審査

とジェイリースのメリットを記載しています。

 

また家賃の収納代行業務も引き受けており、入居者からジェイリースが家賃を回収し、延滞した際にも不動産業者には自動的に立替して、不動産会社は家賃収入が安定することになります。

 

◯ジェイリース(7187)の業績推移

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ジェイリースの業績ですが、売上、利益とも非常に高い伸びを示しています。利益面で言えば与信コントロールによる貸し倒れコストの低減(入居者が家賃を滞納しない、あるいは滞納しても回収できる)が必要不可欠です。11月に発表された2022年3月期第2四半期決算では、代位弁済の発生率は5.9%と昨年同期比と比べ0.7%改善、そして回収率が97.9%から98.5%へ0.6%改善しています。つまりしっかりとした債務管理ができているということになります。

売上も2021年9月末時点で28店とそれまでの1年間で2店出店しており、9月以降も4店舗出店し、今後も安定した出店計画を行うことも新3カ年計画の中でも記載しています。ストックビジネス型ですので、非常に安定した成長が期待できるのではと思っています。

 

◯ジェイリース(7187)の株価推移

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ピークは2021年11月でしたがそれまでの間は安定して成長を続けてきました。その後は下降傾向が続いています。ジェイリースは金融業となっていますが、金融業の中ではPERは高い方ですので、その点の警戒はあるかもしれません。