ロシア・ウクライナとも関係の強い日本たばこ産業(JT)
先般書いた記事※での予想は大外れで、ロシアはウクライナの東部のみとどまらず、首都キエフなど全面的な進行を開始してしまいました。非常に残念で、ウクライナ国民の方々の安全を祈ります。
※ロシア東部への派兵の記事
各国が経済制裁の動きを見せていますが、日本企業の中でロシア、ウクライナと関わりのある企業を見てみます。
先日決算発表について記事にしたJT、日本たばこ産業についてです。
JTの2021年12月期決算資料によると、ロシアやウクライナを含むCIS+セグメントは海外たばこ事業の自社たばこ製品売上収益13,468百万ドルのうち、23.1%の3,116百万ドルとなっています。
ロシアにおいては、2021年3月期の第4四半期の平均では36.6%の市場シェアを占めていて、最大手となっているJTにとって強いマーケットとなっています。
また、ウクライナ国内においては、JTのたばこ工場があり、実は2021年にウクライナから日本へ輸入しているものの約半数51.4%がたばことなっています。日本とウクライナはJTによって結ばれているとも過言ではないレベルです。
ニュース記事によると、ウクライナのたばこ工場は24日から操業を休止していて、ウクライナ人以外の従業員もすでにウクライナ国外へ退避しているとのことです。経済支援を続ける意味でも工場の操業に支障がでなければよいですが。
○JTの株価推移
推移は上図の通り、ウクライナ情勢が悪化するにつれて、ここ数日で大幅に下げつつあります。16日終値で2,364.5円でしたが、25日終値では2,199.5円と約7.0%下がってしまいました。JTは高配当銘柄ですので、下支えもありつつ、これまでがきれいなチャートの形をしていましたが、今回一気にチャートが崩れてしまっています。