日本銀行のETF買い入れについて 過去実施日を分析
日本銀行は、TOPIX連動型ETFやJ-REITを金融緩和策の一貫として買い入れを行っています。本日はその話題です。
2021年からのETFの買い入れ実績は次の通りです。
日銀のETFの買入れルールは明示化はされていませんが、東京証券取引所の前場(9:00~11:30)で下落が大きいときにETFの買入れを行っています。そして、その基準は2021年4月に変更されていると言われています。実際に上表を見ていたけるとわかると思いますが、2021年1月には前場での下落率が0.51%でも買入れされていたのですが、2021年4月以降は最低でも2.02%の下落で買入れが実行されています。
今年に入ってからは3回買入れが実施されていますが、その各日中の値動きを見てみます。
◯2022年1月14日の場合
1月14日の株価は、前日のアメリカでの利上げに関する発言により、大幅下落から始まりました。午前中にかけて下げが続きましたが、午後の後場が始まると回復し、その後下げ止まる状態となっています。
◯2022年1月25日の場合
ウクライナ情勢の緊迫化により、下落から始まりその後もずるずると下落していきます。午後に回復するも、再びずるずると下がっていきました。その後14時以降は回復傾向でした。
◯2022年2月14日の場合
日本では2月11日〜13日まで、建国記念の日と土日という3連休で市場が休みの中、アメリカの市場が下落し、2日分の下落が反映しました。9時40分ごろからは戻っていったものの、午後にかけて下げ渋った形となります。
いずれの日程の場合も午前→午後の間でジャンプアップしている様なイメージになります。2.0%の下落ということが意識されて、午後になれば日銀が買入れをしてくれるはずだ、と回復を狙って買いが入っているのだと思います。
つまり、前場の間にTOPIXが2.0%より下がりそうだとなっていたら、TOPIXのETFを買ってみるというのも戦略的にはあるのかもしれませんが、その様な状況だと下落傾向真っ只中ですので、買うのに勇気がいります。先の例の通り、さらに下がる可能性もあるので、余りいい作戦ではないかと思います。