まなびの『び』

投資運用、業界研究、時事、その他学んだことを

2022年2月の相場振り返り

2022年2月の相場の振り返りです。eMAXIS Slimシリーズの基準価格の推移を参考にみていきます。図は前月末の各投資信託の基準価格を1として、その推移をグラフ化したものです。参考にドル円の推移も掲載しています。

f:id:manabinobi:20220301230235p:plain

まず先月1月相場を思い出すと、

〇金融引き締めのアメリ金利の上昇

ウクライナ問題

にて様々な商品で大幅に値下がりしました。1月末頃から値下げ傾向が止まり、回復していくか、というところで終わりました。

 

今月2月は、1月末からの回復傾向に続き上昇傾向で始まりました。この頃はちょうど10-12月期間の決算を発表する企業が多く、相場全体の上昇基調の中で好決算を発表した企業は大幅な上昇を見せた株価も多かったと思います。

しかし、インフレ懸念も続く中で金利上昇も見られ3月の利上げ開始が織り込まれながら、企業の好業績により株価は上昇していきます。日本でも同様に長期金利が上昇していく中、日本銀行がどのように動くか注目されましたが、指し値オペの実施を発表。長期金利に蓋をする形で、金利の上昇を止めにかかります。

 

manabinobi.hatenablog.com

 

また、エネルギー高を背景とする企業物価の上昇に加え、オミクロン株の流行によるまん延防止等重点措置の適用も重しになり、景況感の低迷が続きます。

 

中旬に入るとウクライナ問題の緊迫度が一層高まります。各国首脳がロシアのプーチン大統領と会談を行うもウクライナ周辺のロシア軍の動きは変わりません。

一時、ロシア軍の部隊が一部撤収をするという報道があり、緊張の緩和を期待した株価の上昇もありましたが、その報道の真偽は不明。反対にアメリカより撤退は確認しておらず、ロシアのウクライナへの侵攻可能性はより高まっている、と発表するなど、発言の一つ一つで株価は1日の中でも激しい上下がありました。

この時期のアメリカ株は、夜寝る前の初値の頃と、朝起きた後の終値の頃とでは全く違う動きだったりして、夜中にアメリカで何が起こったのかを朝確認する毎日でした。

 

ウクライナ情勢がさらに大きく動いたのが2月21日。ウクライナ東部ドネツク州とルガンスク州にあるロシアが実効支配している地域について、ドネツク民共和国、ルガンスク人民共和国の両国の独立をロシアが承認し、両国へロシア軍の派兵を発表しました。

manabinobi.hatenablog.com

24日にはロシアがウクライナへの特別軍事作戦の実施を宣言し、軍事侵攻を開始しました。この信仰を開始した2月24日がひとまずの底です。

その後、欧米各国や日本が、ウクライナ侵攻を受け、ロシアへの経済制裁が発表されましたが、その内容にロシアのSWIFTからの排除がないことを受けて25日には株価が強く上昇をしています。

manabinobi.hatenablog.com

2月26日にはさらに経済制裁を強化し、一転SWIFTからの除外が決定しました。この経済制裁に対する株価の反応は3月以降の相場に持ち越しとなります。

 

3月はとうとうアメリカでの利上げが実行される予定です。ウクライナ問題はどのような展開を見せるのか。SWIFT除外による各国への経済影響、インフレの進行、新型コロナウイルスのオミクロン株の亜種の拡大。。。

不透明な要素は多く、なかなか手を出しづらい展開が3月にも続きそうに考えています。