まなびの『び』

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アールプランナー(2983)の決算発表

決算分析、本日はアールプランナーです。

 

◯アールプランナーの事業内容

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アールプランナーは、戸建住宅を中心とした新築住宅がメインの不動産事業となります。注文住宅の取り扱いによる時代に合わせたデザイン・仕様・性能等のノウハウ、分譲住宅の取り扱いによる土地に合わせた住宅を提供するノウハウ、そして不動産仲介の取り扱いにより土地情報が加わり、顧客にのニーズに合わせた最適な住宅提案ができる「ワンストップ・プラットフォーム戦略」を強みとしています。

また、デザイン性、安全性、快適性を兼ね備えた価格競争力のある住宅を取り扱っており、また、Webサイト、SNSを利用したデジタルマーケテイング、従来型メデイア、展示場などの店舗のリアルマーケティングでの集客力も持っています。

決算期 2017 2018 2019 2020 2021 2022
注文住宅(棟数) 170 207 227 255 274 329
分譲住宅(棟数) 71 99 199 219 325 423
合計(棟数) 241 306 426 474 599 752

 

決算期別の販売件数の推移が上図ですが、注文住宅、分譲住宅とも大きく伸ばしていることがわかるかと思います。

 

◯アールプランナーの業績推移

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2022年1月期は売上高27.5%増、営業利益142.9%増という結果になりました。決算短信を見ると、

当社グループでは新築一戸建の建設を主な事業としており、これに関連する「持家」の新設住宅着工戸数につきましては前期比109.4%、「分譲住宅(一戸建)」の新設住宅着工戸数につきましても同107.9%となっており、巣ごもり生活やテレワークの浸透により戸建住宅取得の意欲が醸成され、「持家」の新設住宅着工戸数が前期比プラスに転じております。

先に記載した通り、販売棟数は過去最高を記録、ウッドショックによる原材料費高騰がありつつも、営業利益率も過去最高、そしてアールプランナーの地元である愛知県に加え2019年から首都圏エリア(東京)に進出していますが、こちらも売上高が10倍超の成長を見せており、素晴らしい2022年1月期だったのではないかと思います。

 

今後の見通しとして、2023年1月期は売上高19.4%増、営業利益8.6%増を見込んでいます。2022年1月期の成長から見ると若干物足りない数字に見えます。特に営業利益が抑えめとなっていますが、第2四半期(2月−7月)での前年同期比は、売上高で18.8%増である一方で、営業利益は▲15.5%減とマイナスを見込んでいます。これは、首都圏エリアでの出店(3拠点)と人財の大幅増員(従業員人数306名から360名、54名増員予定)という成長投資を行うとしています。このため、より中期的目線でみるとさらなる成長が期待できる発表なのではないかと思いました。

 

また配当についてですが、アールランナーはまだ成長過程にある企業ということでこれまで無配でしたが、2023年1月期は創業依頼初めての配当を行う旨、発表しています。(年間配当15円、配当性向8%予想)

 

◯アールプランナーの株価推移

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アールプランナーの株価ですが、2021年9月頃から急激に上昇を始め、12月には上場来最高2838円(分割修正後)となりました。その後は地合の悪さの影響を受け下がってきています。

今回の決算発表を受け、発表翌日の3月16日には前日比▲10.8%と一時大きく下がりましたが、その2日後3月18日には16.0%増と下げた分を取り戻しています。不思議な動きを見せています。繰り返しになりますが第2四半期はマイナスを見込んでいるので、そこをしっかりと織り込んで今後の決算発表のときに慌てない様にしましょう。