まなびの『び』

投資運用、業界研究、時事、その他学んだことを

ニトリホールディングス(9843)が決算発表

本日は3月31日に決算を発表したニトリホールディングスです。

 

ニトリホールディングスの事業内容

f:id:manabinobi:20220402132431p:plain

ニトリといえば「お、ねだん以上。」というキャッチコピーで家具や生活雑貨等を販売している企業です。2021年にはホームセンターの島忠を完全子会社化したことも記憶に新しいですが、この子会社化により、ホールディングスはニトリ事業と島忠事業という2つのセグメントに分けています。

 

 

ニトリの業績推移

f:id:manabinobi:20220402132023p:plain

ニトリホールディングスの2022年2月期は、前年度に新型コロナウイルスによる巣ごもり特需があったため、ニトリセグメント単体では苦しい1年だったんだと想像します。売上高は▲5.3%、営業利益▲1.8%と減収減益となっています。

体圧分散性に優れたリクライニングワークチェア「フォリスト」や、壁や天井を傷付けず自分好みに収納アイテムを設置できる「壁面つっぱりシェルフNポルダ」などの売上が好調に推移いたしました。

ニトリオリジナルの「Wi-Fiエアコン」の取り扱いを開始

といったニトリのオリジナル商品の商品開発力が最大の強みだと思います。

また、店舗出店も進んでおり、ニトリ・島忠合わせて2021年2月期末から1年間で79店舗増えた801店舗となっています。さらに物流施設の増設、グループ子会社での国内コンテナ輸送開始など、物流の最適化でのコスト削減とサプライチェーン強化に取り組んでいます。

 

ニトリの業績についての特徴はなんといってもその成長性です。というのも、毎年増収増益を達成しており、2022年2月期で35期連続の増収増益を達成しているというとんでもない企業です。

 

次年度については、ニトリホールディングスは決算期これまで2月20日から3月31日への変更を予定しています。このため2023年3月期は13ヶ月11日間と長い期間となっていますが、来年度も増収増益の見通しを立てています。

2023年3月期には引き続き出店を強化、これまで出店のないシンガポールにも出店を計画しているなど海外販売網も強化していきます。

一方でやはり気になるのはインフレリスク。特に原材料高騰やガソリン価格高騰による物流コストの増大、これに対し一般消費者への価格転嫁をしにくい構造は、ニトリに限らず小売業界を苦しめます。

 

ニトリホールディングスの株価推移

f:id:manabinobi:20220402140610p:plain

ニトリの株価は現在下降傾向。勝手な推測を含めの株価の考察です。

市場全体の地合が良くない昨年12月以降、ニトリの特徴である連続増収増益が今回の決算で未達成あるいは来季未達成の見通しが発表される可能性を懸念して、決算発表前に手放す売りも一定あったのではないかと想像しています。

年初来安値更新中ですが、果たしてどの程度で落ち着くでしょうか。コロナショック、およびそれ以前でも13,000円前後が底値となっているので、このあたりで落ち着いてくれればわかりやすいですが。