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核融合発電の取り組みについてのニュースを見て。その①核融合発電とは?

先日のニュースにて核融合発電についての話題がありましたので、核融合発電とはどのようなものかを見ていきます。大学時代に物理学でこの辺りの知識を学んだはずですが、忘れてますね…。調べながら一部記憶もありつつで書いていますので、間違っていたら申し訳ありません。

 

学生時代に元素表というのもをみたことある方は少なくないと思います。「スイヘーリーベー・・・」というものです。

一番軽い元素が水素(H)、次にヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)と順番に並んでいます。元素を構成する原子は、鉄(Fe)が最も安定しています。一方で、水素(H)のような鉄よりも軽い原子や、例えばウラン(U)の様な鉄よりも重い原子は不安定であるという特性があります。ここはよくわからなくなると思うので、そうなんだと思っていただければ良いと思います。

重くて不安定なウランが何かしらのきっかけにより、分裂してより軽くて安定した原子になります。これが核分裂という反応で、この核分裂反応が起こるとエネルギー(熱)が発生します。この熱により水を沸騰させてタービンを回すことで発電する。これが今稼働している原子力発電となります。

この核分裂とは反対に軽くて不安定な水素が何かしらのきっかけにより、他の原子と融合することで、より重くて安定した原子になります。これが核融合と呼ばれる反応で核分裂と同様にエネルギー(熱)が発生します。核融合発電とはこの核融合反応により得られた熱で発電を行うというものです。

核分裂反応のときには核分裂により発生した中性子が次の核分裂をおこす「きっかけ」となることで次の核分裂反応がおこる連鎖反応が起こります。この連鎖反応により原子力発電が安定的に大量のエネルギーが放出されることになるのですが、しかし意図せず連鎖反応が起こることで、暴走して想定外の大量の放射線や熱が発生してしまう「臨界事故」が起こってしまいます。これが原子力発電によるリスクとなります。これに対し、核融合は連鎖反応は起こらないため暴走することなく、核分裂より安全性は高いと言われています。

ただし、その実現には高い技術力が必要で、研究段階という立ち位置にあります。ここで今回のニュースに至るということになります。

続きは次回の記事で。