まなびの『び』

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日立製作所が日立物流(9086)を売却

日立物流日立製作所の物流子会社として創業しました。日立物流の工場構内物流、大型輸送など物流システムを担い、それらノウハウをグループ外へも展開している企業です。

2021年3月期の有価証券報告書によると、2021年3月期の売上収益652,380百万円のうち、日立製作所グループの売上収益は83,135百万円で約12.7%となっています。グループ外の取引がかなりある様です。

 

同じく有価証券報告書によると、日立物流の株は日立製作所が39.91%を保有しており、佐川急便の持株会社SGホールディングスが15.27%を保有しています。

日立物流SGホールディングスは、2016年に経営統合も視野に資本業務提携を行いました。その後一部解消し、2021年9月の中間決算時点で9.76%となっています。

 

さてその日立物流ですが、4月22日に日立製作所日立物流の売却方針の旨、報道をされました。株式の保有を1割まで下げ、アメリカの大手ファンドへ売却する交渉を行うとのことです。

 

もともと日立製作所を中心としたグループは多角化経営を行っていました。しかし、事業を再編し成長事業へ集中投資を進める戦略を取っており、今回はこの流れを組むものと思われます。

 

これまでの子会社の売却の動き

年度 子会社名 売却先
2016 日立キャピタル 三菱UFJフィナンシャル・グループ
2016 日立物流 SGホールディングス
2017 日立工機 KKR
2020 日立化成 昭和電工
2021 日立金属 ベインキャピタル
2022 日立建機 伊藤忠商事日本産業パートナー
2022 日立物流 KKR?

 

 

日立物流のチャートについて

日立物流の今年入ってからの日足チャートが上図ですが、上記報道のあった4月22日に前日比14.8%増(1,000円増)、4月25日に前日比2.7%増(210円増)というTOB期待から急上昇しました。

それにしてもきれいに右肩上がりのチャートですね。