まなびの『び』

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J-POWER(9513)の決算分析

本日の決算分析銘柄はJ-POWER(電源開発株式会社)。旧特殊会社の発電事業者です。

 

○J-POWERの業務内容

J-POWERの正式名称は「電源開発株式会社」です。戦後の電力需要を支えるため設立されましたが、2004年に民営化を経て現在に至っています。

水力発電、火力発電などによる発電事業を行っていますが、火力発電は石炭を燃料とする発電となります。また、風力、地熱、バイオマスといった再生可能エネルギーによる発電も行っています。

発電した電力は電力会社や新電力といった事業者に対しても販売を行っています。また、送電に関して東日本と西日本の周波数の違いを繋ぐ周波数変換所を保有。石炭の輸入、港湾運用など電力関連の事業を行っています。

さらに国内のみならず、アジア、北米を中心でも事業展開を行っており、洋上風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる発電事業もおこなっています。

 

○J-POWERの業績推移

 

電気事業の火力発電所利用率の低下により火力の販売電力量は大幅に減少しましたが、電力販売価格が上昇したことや卸電力取引市場等から調達した電力の販売が増加した

とある通り、2022年3月期は電力販売価格が高騰しており、発電量はほぼイーブンながら、売上高、利益面は増加しました。

2023年3月期は販売する電力量は火力発電所における定期点検や設備トラブルによる停止影響を見込んで、減りつつも、電力販売価格の上昇効果を受け、売上高が上昇しています。また、石炭価格の高騰に伴う石炭販売事業の影響も大きく見込んでいます。

配当についてもこれまでの75円から5円増配して80円の見込みとしています。

 

この決算発表の翌日5月12日に、株価は急騰しました。11日の終値1,829円に対し、12日の終値は2,144円と、315円(17.2%)上昇しています。