まなびの『び』

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愛知県で工業用水施設で漏水。複数の工場で稼働停止に。

以下記事によると、5月18日午前5時前より、豊田市岡崎市の工場に供給している工業用水の取水施設が漏水しているとのことです。

 

愛知の工業用水、取水施設で漏水 一部工場への供給停止: 日本経済新聞

 

豊田や岡崎といった地域はトヨタ自動車の関連会社を中心に、工場の集積地でもあり影響はかなり大きそうです。この漏水によりトヨタの工場が19日に一部稼働停止。その他の各企業も井戸水や貯水タンク等を利用するといった対応をとりながらも、例えばJERA(東京電力ホールディングスと中部電力の共同出資会社)の碧南火力発電所では出力を抑えるといった影響がでています。

 

前もって言っておくと、今回の漏水の原因はまだ判明していません。

今回がそうとは限りませんが、日本の水道については老朽化が深刻になっています。

 

昨年10月には和歌山市にある水管橋が崩壊し、1週間ほど一部地域が断水するといったニュースもありました。

同じく日経の記事

老いる水道管、全国に13万キロ 更新阻む財政難: 日本経済新聞

によると、水道管の法定耐用年数が40年に対して水道の敷設は高度経済成長期に行われており、耐用年数を超えた水道管が全体の17.6%となっている状況です。

 

当然に古くなった水道管は破損のおそれがあるということで、交換が必要になってくるわけですが、水道管の多くは道路下に設置されていて道路をとめアスファルトを剥がし交換、その後再びアスファルトを敷くという労力とコストがかなりかかる様に思います。コスト見合いを考えるとどうしても後回しになる、ということも発生して現在に至っているのでしょう。

 

話は変わりますが、以前ニュースでみたことがあるのは、「鉄とコンクリートの守り人」というスマホゲーム。このゲームは実際に街中にあるマンホールを見つけ、スマホで写真を撮るというものです。このゲームのすごいところが、この様にゲームのプレイヤーがマンホールの写真を撮影することでその画像データを通じてマンホールの老朽化状況がタイムリーに集まります。これを自治体へフィードバックすることで、交換タイミングを使うことができる、というものです。

 

水道管についても、このような発想の転換の様に老朽化度合いをチェックできるとよいですね。道路下と普段目にしないところになるので、一般市民を巻き込むことは難しいのかもしれないのですが。せめて交換の優先順位付けができるとかなり違う様に素人ながら思うわけです。ノーアイディアで勝手に言っていますが。

ただし、今回の漏水事故については実際に産業への影響が出てしまうということも事実です。どの様な将来戦略をとっていけばよいでしょうか。