まなびの『び』

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仮想通貨テラの崩壊について

仮想通貨についてはこれまであまりこのブログにおいては取り上げていませんが、ある仮想通貨の価格が急落した、といった話がニュースになっておりますので、本日はその話題を見ていきましょう。

その通貨は「テラ」というものです。テラはステーブルコインと呼ばれる法定通貨であるドルと連動するように設計されているはずの通貨でしたが、その価格がドルと連動せずに崩壊してしまったのが今回のニュースになります。

 

上図は2022年に入ってからの、テラとアメリカドルとのチャートですが、4月まではほぼ1ドルでした。まさにステーブル(安定した)となっていたのですが、5月に入ると、急落していることがわかります。5月13日には10セント、つまりテラの価格はたった数日のうちに10分の1まで下落しています。

 

そもそも価格を安定化、ステーブルとするるためにいろいろな手段がある様ですが、テラはいわゆる「無担保型」と呼ばれるものでした。これは、価値の裏付けとなる担保を用意せず、供給量を調整することで、価値を安定化させるものです。

例えば需要が高まり価格が上がりそうになった場合には、自動的に供給量を増やし、反対に価格が下がりそうになった場合には供給量を減らす、このようにアルゴリズムによって需給バランスを整えることで、価格を安定化させるという手法です。

 

実際にはテラの価格調整には同じく仮想通貨のルナとの交換により供給量の調整を行っていましたが、このルナ価格の推移が問題でした。

 

ルナの価格は5月1日におよそ80ドルほどで推移していましたが、5月6日ごろから急落し始め、12日には0.005ドル、28日には0.0001ドルと、ほぼ価値がなくなってしまっています。

 

もともとあまり暗号資産については不勉強なので、しっかりと理解できていいませんが、調べてもどちらが先かよくわかりませんでした。

テラの価値が下がったので、テラを買ってルナを売るというアルゴリズムが働き、それによってルナの価値が下がる。

なのか、

ルナの価値が下がったので、テラの価格維持が疑問視され、テラの価値が下がった。

のいずれなのかよくわかりませんでした。

 

ただ、暗号資産については金融システムを根本から変える力を持つ仕組みであることから、今回のような事例をもとに今後どのような仕組みづくりをしていくかが重要になってくるのでしょう。