まなびの『び』

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ヤーマン(6630)の決算分析

美容器具のヤーマンの決算分析をしていきます。

 

〇ヤーマンの事業内容

ヤーマンは、主に家庭用美容健康器具や化粧品の開発・製造・販売を行っている企業です。

セグメントはその販路によって分けていて、テレビ通販、カタログ通販、インターネット通販による販売である通販部門、家電量販店等を通じて販売する店販部門、インフォーマルや雑誌、新聞、Web等メディアを通じた直販部門、海外の通信販売事業者、卸売事業者、個人消費者へ販売する海外部門に分かれています。

商品としては、美顔器などの美容家電、化粧品、健康家電等で、主力商品として美顔器の「RFシリーズ」、光美容器「レイボーテ」、ウェアラブル美顔器

「メディリフト」、ホームエステ「みーぜ」といったものがあります。

 

〇ヤーマンの業績推移

ヤーマンは2020年4月期に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、特にインバウンド需要が低迷したことによって、この期は業績が落ち込みましたが、それ以外では順調に成長を遂げている企業です。

2022年4月期も売上高11.8%の増収、営業利益12.5%、経常利益32.1%増、最終利益49.9%増と過去最高の業績となっています。

特に海外部門が中国において大きく売上を伸ばしたことや、国内各販路もそれぞれ堅調な売上となった

としています。海外部門では前期比32.0%の増収と業績を引っ張っていっている状況になります。

ヤーマンの特徴として高い営業利益率にあります。2022年4月期の営業利益率は16.8%となっています。ヤーマン自身としては目標値を20%に置いているのですが、そのためにも価格競争に巻き込まれない強みを持った商品をリリースできていることがわかります。

 

2023年4月期は売上高500億円(22.1%増)、営業利益100億円(45.3%増)とかなり強気なものとしています。これは2023年4月期が中期経営計画の最終年度であり、その数値目標にあわせたものとなっています。増収率、増益率ともに高すぎる目標に見えますが、一方で新型コロナウイルスの感染拡大により落ち込んだインバウンドが回復し、円安状況であることも踏まえると、ヤーマンにとっては強い追い風が吹いている状況ともいえるのかもしれません。

 

〇ヤーマンの株価推移

今回の決算発表を受けて、6月15日の株価は前日比159円(12.8%)増と大きく伸長しました。その後は地合いに押されているような状況ではあります。見通しが高すぎる印象ではあるので、今後の進捗を見ながら株価は大きく動くのではないかと推測しています。