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ウェザーニューズ(4825)が決算発表により株価上昇

猛暑が続いている中、気象情報を取り扱うウェザーニューズが2022年5月期の決算を発表しました。これによりウェザーニューズの株価は逆行高となりましたので見てみます。

 

ウェザーニューズの事業内容

ウェザーニューズといえば、スマホアプリやテレビのニュースで気象情報を提供していることは有名ですが、法人向けにも気象のリスクに対するサービスを提供しています。セグメントとしては気象情報を中心とした総合的なコンテンツ提供サービスの単一セグメントですが、その顧客に応じたサービス事業別に次の分類をしています。

BtoB(法人向け)

・Sea Planning:航海気象

・Sky Planning:航空気象

・Land Planning:陸上気象

・Environment Planning:環境気象

・Sports Planning:スポーツ気象

BtoS(個人向け)

・Mobile・Internet Plan:モバイル・インターネット気象

・Broadcast Planning:放送気象

 

たとえば、航海気象や航空気象として海運事業者や航空事業者向けに気象情報を提供して安全運行を支援したり、防災支援、自然エネルギーの発電予測、農業支援といった事業を行っていたり、テレビやラジオといった情報媒体を通じて個人への配信も行っています。

 

ウェザーニューズの業績推移

ウェザーニューズの2022年5月期は売上高が4.3%の増収、営業利益が18.8%、最終利益が15.9%の増益となりました。

特にモバイル・インターネット気象事業で、売上高が11.7%の増収しています。これは、

積極的な広告投資を通じた認知度向上、予報精度の改善、独自コンテンツの充実によりアプリ利用者数が増大し、サブスクリプションサービス売上及び広告収入が引き続き好調に推移

したことによります。また、次いで航海気象も8.4%増収と好調。

運賃高騰など海運市況の回復が進み既存顧客へのサービス提供数が増加したことや円安が進んだ影響

と説明しています。

今後の見通しとして、

モバイル・インターネット気象事業の自社配信コンテンツの充実の継続と、広告事業の拡大による更なる成長

航海気象事業では沿岸部の座礁リスクに対応するサービスであるNAR(Navigation Assessment & Routeing)の本格的な展開

これらにより、2023年5月期は売上高が6.9%の増収、営業利益が10.2%、最終利益が11.3%の増益の見通しとしています。

 

ウェザーニューズの株価推移

ウェザーニューズの株価ですが、ピークは2021年12月にあり、もともとは10,000円台に到達していました。しかし、その後下降傾向。直近6月中旬を底から回復傾向にある中での今回の決算発表でした。

決算発表翌日の7月1日は、終値ベースで前営業日から440円(6.64%)プラスとなりました。7月1日が日本市場全体が値下がり傾向の中で逆行高となっています。この勢いのまま年初来高値を目指していくのでしょうか。