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国がキオクシアへ最大900億円助成

今回の記事は次のニュース、政府のキオクシアへの助成について見ていきたいと思います。

 

news.yahoo.co.jp

 

今回対象となったのは、キオクシアとアメリカのウエスタンデジタル社との合弁会社です。キオクシア四日市工場における設備投資の計画に対して、助成が交付されることとなりました。キオクシアの発表によると、この向上で3次元フラッシュメモリを生産することになります。

 

「特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律」という、日本国内における技術力の向上、国内における安定的な生産確保、特定半導体の生産に関係する産業の発展に資する事業について、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)を通じた助成を行うという基金制度によるものです。

台湾の大手半導体メーカーTSMCの熊本への工場誘致に継ぐ、日本の半導体戦略の一手となりました。ぜひスピード感を持って第三、第四と繋げて欲しいものです。

 

キオクシアという企業につては、東芝のメモリ事業を分割して誕生した企業です。キオクシアは上場しておらず、キオクシアホールディングスの40.64%の株式を現在も東芝が所有をしています。日本語の「記憶」とギリシャ語の「axia」(価値)を組み合わせ、キオクシアという社名となりました。

もともと東芝はメモリ事業を戦略事業と位置づけて取り組んでいましたが、東芝債務超過により、優良事業を売却する必要に迫られることになりました。このような歴史をもって誕生した企業となります。

 

今回の助成で対象となる製品は第6世代三次元フラッシュメモリと呼ばれるもので、2021年2月に発表されました。より小さなICチップの面積に対して、垂直方向の層をより積み重ねることで、より高い性能の製品としたものです。これだけ説明してもよくわからないと思いますが、私もよくわかりません。とはいえ、キオクシア、ウエスタンデジタル社あわせて世界の30%のフラッシュメモリを生産しているとのことで、高い技術力をもったものの様です。次世代技術のますますの発展が訪れるとよいですね。

 

 

キオクシアの株式を保有している東芝は、27日の取引が始まると、前日終値から66円と大きく上昇したものの、その後売り込まれ結局終値では前日から4円下げてしまいました。