まなびの『び』

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楽天モバイルは0円廃止でどうなったか

今年4月、2022年12月期の第1四半期決算発表にて、「0円プラン」の廃止を発表した楽天モバイルですが、今回の決算発表ではどの様に表現されたのか見ていきます。

 

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楽天モバイルの累計契約数はMNOとMVNOあわせて、前回第1四半期で568万件でしたが、今回の第2四半期では546万件と、22万件減少しました。先述の通り「0円プラン」を廃止したため、魅力を感じなくなったことでの剥落は仕方がありません。新プラン発表後のMNO解約ユーザーのうち8割はデータ使用量が1GB未満のユーザーとのことです。

楽天市場での買い物の際、楽天モバイルでの契約があれば、ポイント還元が増えるSPU(スーパーポイントアッププログラム)の1つの要件となっているため、使用見込みがなくても「0円」だったから契約していた、という場合もあったと思います。

ユーザー数を広げるための必要なコストという面もあったのでしょうが、とはいえ、将来的にも使用見込みのないユーザーは企業にとってありがたい話ではないので、今回の「0円プラン」の廃止によりふるいにかけられたということになります。また、ユーザー数が減ってももとが0円なので売上高の増加に寄与することにもなります。

 

4Gのネットワーク網も全国人口カバー率が2月時点で96.0%から6月時点で97.6%まで到達していて、2023年度中に99%以上を目指していることも発表されています。これにより来年度移行の設備投資金額は減少していく見込みであるとしています。

今回の2022年12月期の第2四半期(4-6月)の連結のNon-GAAP営業利益は▲791億円の減益となっていますが、モバイルセグメント損益は▲1,243億円の減益となっており、モバイルセグメントがグループ全体の業績を圧迫してしまっているのが実情です。それだけに立て直しが重要となってくるのですが、2021年12月期で3150億円発生した設備投資が今後どの様になっていくのか、気になるところです。