まなびの『び』

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新型コロナウイルスにかかったときの保険は必要か②〜保険の必要性〜

先日、ブログでもご報告しましたが、新型コロナウイルスに感染しました。

manabinobi.hatenablog.com

前回は、コロナ保険とはどういうものがあるのかを書きましたが、今回は必要性について考えていきたいと思います。

サンクトペテルブルクパラドックス

さて、いきなり本題から離れますが、ゲーム理論という学問にサンクトペテルブルクパラドックスという考えがあります。すごく簡単に説明をしますと、確率二分の一のコイントスのようなゲームで賭けを行い、負けたら同じゲームを掛け金を倍にして勝負し、さらに負ければさらに掛け金を倍にして勝負をする。これを繰り返せばいつかは勝てることになります。本来はここに参加費の考え方が出てくるのですが、今回は省略します。

上のゲームで掛け金を無限に拠出できる人にとってはいつかは負けを取り返すことができますが、持っているお金が有限であればいつかは掛けるお金がなくなってしまい、負ける可能性が出てきてしまいます。言い方を変えれば、お金持ちほど取り返すことができる可能性が高くなるということになります。

もし、このゲームに負けたとき保険というものがあれば、お金を持っている人にとっては価値が低いということになります。でもお金がない人ほど、その保険は有意義になります。

また、保険会社はいわゆる企業ですから、彼らの運営費や利益も必要です。このため必ずコストがありますから、保険を受け取れる期待値は支払う費用を下回ります。期待値だけを求めるのであれば保険は、損をする、ということになります。

ではなぜ人は保険が、必要なのかといえば、一時的なキャッシュフローの悪化を防ぐことができるという効果があると思っています。

お金持ちであっても保険は必要な場合がある

お金の価値はいつも一定ではありません。これはインフレデフレの話ではなく、例えば子育て世代の10万円と子供が独立してからの10万円は重みが違うと思っています。つまり、何かしらのアクシデントで急に10万円を支払う必要が生まれたときに、家計のキャッシュフローにとってその10万円が重い場合があります。このときにコストを支払ってでも保険に加入する意味が生まれるのだと思っています。

コロナ保険は必要か

ようやく本題に戻りますが、コロナ保険は必要か。ほとんどの場合、コロナ保険は不要だと思います。現在のところコロナにかかる治療は個人負担はありません。生じるコストといえば家にいなければならず光熱費と、買い物は専ら宅配等になるので、送料や手数料が、必要になるくらいでしょうか。

反対に収入が減る場合があります。リモート勤務ができず、自宅待機期間が有給扱いにならない、自営業やパート、アルバイトといった方にとっては、約10日働けない状態でその間収入が減ります。月の給与が3分の1失われる様なものですから、かなり厳しいものがあります。

この様な方で、貯蓄が少なくキャッシュフロー上、ダメージが大きい、という家計ではコロナ保険を考えてもよい入ってもよい、というのが私の考えです。