まなびの『び』

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サハリン2に対する新たな動き

先日記事に取り上げたサハリン2に対するロシア大統領令。新しく設立させる企業へ無償譲渡を行い、その企業のもとで運営をするということになりました。サハリン2にもともと出資していた企業、日本では三井物産三菱商事については、今後も引き続き出資を行うか、判断が求められていました。

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日本政府としては、出資の継続について検討を要請していました。日本の液化天然ガスの輸入の9%がロシア産ということで、日本のエネルギー戦略上、それだけ重要であるということです。この要請を受けて、三井物産三菱商事とも出資の継続を発表しました。

一方で、日本側が出資継続を表明したもののロシアがそれを承諾するかどうかを判断することができ、どのような交渉を行ってくるのでしょうか。

 

一方のヨーロッパのノルドストリームについては、8月31日から3日間、一時停止をすると発表されています。先月も点検により停止もしていたことで、ヨーロッパでの天然ガス供給が不安視され、先物価格は高騰してしまいました。今回の停止の実際の理由が点検なのかロシアの揺さぶりなのかはわからないものの、ヨーロッパのエネルギーを混乱させることができる状況になっているのが実情ということになります。

 

つまり、今回のサハリン2についても同じ状況になりえます。出資を認めるかわりに何か譲歩を引き出したり、出資を認め液化天然ガス供給を行っている間に、何かしらのトラブルにより供給を停止するなどできる可能性があります。

今後の展開についても見ていきたいです。