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原子力銘柄で注目される助川電機工業とは

先日の記事で原子力発電所の再稼働、次世代型原子炉への期待により、原子力銘柄が盛り上がったことについて触れました。その中で話のあった助川電機工業とはどの様な企業か見てみます。

助川電機工業の事業内容・セグメントについて

助川電機工業は、熱源や温度センサーといった熱制御に特徴を持った企業です。2021年9月期の有価証券報告書によると、助川電機工業の事業の内容について以下の記載とされています。

当社は、電気機械器具、精密機械器具、飲食店の経営ならびに健康補助食品の製造、販売を主な事業とし、これら製品に付帯する設備工事等これらに関連する事業を営んでいます。

とあります。セグメントは、『エネルギー関連』、『産業システム関連』、『その他』の3つのセグメントにわかれています。

助川電機工業のエネルギー関連事業について

エネルギー関連事業では、以下の事業を行っています。

研究機関の安全性確証試験装置等の試験研究設備、原子力・火力発電所の温度制御関係装置に使用されています。

エネルギー関連事業については、福島原発の事故以降に需要が悪化しました。上記の通り原子力発電所および原子力の研究施設における製品を製造しているのですが、福島原発事故以降、日本のエネルギー戦略が大きく変更。これにより当初受注していた物件もキャンセルになるなど大きく影響を受けました。

現在では上記のセグメント別売上高を見ると、産業システム関連がおよそ60%の売上を占めているのですが、東日本大震災発生前の2010年9月決算を見ると、反対にエネルギー関連事業が56%ほどとなっていました。

当然この12年の間に事業戦略を見直して産業システム関連事業に力を入れた結果ということもあるかとは思いますが、今回の原子力発電所の再稼働、次世代型原子炉の開発にて、原子力関連の需要が拡大すれば、助川電機工業については反転、チャンスということになります。