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待機児童が過去最少に

久しぶりに子育て系の話題です。8月30日の、待機児童が過去最少となった、というニュースについて見ていきたいと思います。

news.yahoo.co.jp

さて、今回このニュースの元となっている厚生労働省の発表は、下記リンクのものとなります。

保育所等関連状況取りまとめ(令和4年4月1日)及び「新子育て安心プラン」集計結果を公表

令和4年4月1日時点での保育所等の状況をまとめたものです。

 

上記サイトによると、保育所等利用定員は304万人。これに対して保育所等を利用する児童の数は273万人でした。つまり31万人ほど定員が余っている状況にあります。数字だけ見ると保育所余りとなってきました。

これに対し待機児童の数は2,944人でした。待機児童数のピークは2017年の26,081人でしたので、ピークから23,137人も減ったことになります。

待機児童数が減った背景の一つには、保育所が増えたことによる定員数の増加が上げられます。定員数は待機児童数ピークの2017年に対して34万人増えました。幼稚園と保育所の機能を併せ持つ幼保連携型認定こども園の増加が大きいといえます。定員数については年々増加しています。

利用児童数について、子供の数は少子化により減ってきているものの、利用率が上図のように着実に増えており、純増していました。これに対し昨年は微減をしました。待機児童減少の背景について自治体へ調査した結果として、施設の増加に加え、申込者数が想定を下回った。さらにその理由として、児童の減少に加え、新型コロナウイルス感染症を懸念した利用控え、育児休業の延長があった、テレワーク等による働き方の変化もあった様です。

 

さて、私の住んでいる区でも待機児童は非常に問題になっていたのですが、今年4月段階で0となりました。もともとは同じ区でも地区によってかなり濃淡があり、全体では定員>応募者だったのですが、子供の多い地区だったため、空きのある保育園には現実的に通えないという状況でした。それが保育園の設置に力をいれ、混雑している地区の保育園の整備が進みました。本当にありがたいですね。

ただ、就学前人口がこの2年で大幅に減っていて、申込者数減少の要因となっています。もともとが転勤族といった外部流入が多い地域と思っていますが、かなり極端に申込者数が減少していますので、新型コロナウイルスの影響を受けて産み控えや転勤がなくなったといったことが影響しているのではないかと想像しています。

そうなるとコロナ禍からの回復になったときに、果たしてどの様な傾向となるのでしょうか。今回の数値に気を緩めずに、対応をしたほうがよいと思っています。