まなびの『び』

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期待が高まるインバウンド需要

9月12日の日経平均は前営業日1.16%上昇とやや強く上昇をしました。なかでも強かったのが訪日外国人観光客が日本でモノやサービスを購入する、いわゆる「インバウンド」です。

入国規制の緩和

news.yahoo.co.jp

新型コロナウイルス感染症の水際対策として、日本は他の先進国と比べて強い入国規制を行ってきました。その様な状況から、9月7日から入国者数上限を2万人から5万人に引き上げ、そして12日に出た上記の報道では、10月にも撤廃を検討しているとのことです。

為替と海外旅行の関係性

ちょうど今、日本円は円安に触れていますが、円安ということは外国人にとって見れば、同じ金額でより高いモノが日本で買えるということになります。

例えがわかりやすくなるので、反対の円高のときに、日本人が海外旅行をするときのことを考えます。海外旅行に行ったときにお土産でブランド物のカバンを買おうとしました。カバンは1,000ドルでした。

1ドル=130円のときであれば、このカバンは日本円で13万円ですが、1ドル=100円の円高であれば、同じカバンでも日本円で10万円で買えることになります。つまり、円高のときの方が日本人は海外旅行をするとお得ということになります。では、浮いた3万円でさらにカードケースまで買ってしまおうか、という事もできてしまいます。

これの反対のことが、外国人が日本に来るときにおこります。つまり、円安のときの方が、外国人が日本にくるときにお得になります。こうなると外国人も財布の紐がゆるくなりそうです。今は外国人からすると日本に来る絶好のタイミングなのですが、入国規制が厳しいので日本に旅行しづらい、そんな状況ということになります。

インバウンド銘柄に集まる期待

さて、その様な状況から入国規制の緩和が検討される報道がでました。これによりインバウンドにより業績を押し上げてもらえる様な銘柄に期待感から人気が集まってきました。

例えば松屋(8237)や三越伊勢丹(3099)などの百貨店銘柄。

ベルトラ(7048)、旅工房(6548)などの旅行会社銘柄。

都ホテル(9723)やワシントンホテル(4691)などのホテル会社。

など、他にもコロナによって抑制されていた航空会社や鉄道会社、家電量販店、ドラッグストアなどの銘柄も好調です。

新型コロナウイルスが流行する前は中国人観光客による「爆買い」など、インバウンドが非常に好調で、さらに成長が見込まれていました。アフターコロナとしてインバウンドの復活が楽しみです。