為替介入についてより詳しく。
前日のブログ記事に重ねてになりますが、円買い介入についてされに詳しく見てみようと思います。
改めて為替の推移を
21日に開かれたアメリカのFOMCにて政策金利を0.75%引き上げ。さらに今後の見通しについても上方修正をしました。これに対して、22日の日本の金融政策決定会合にて金融緩和を継続を決定。これにより日米金利の差が大きくなり、日本の円よりもアメリカのドルの方が魅力的ということになり、為替が円安ドル高が進みました。
上図は16時直前までの米ドル円の為替チャート(5分足)ですが、144円20銭台から30銭台から145円89銭まで円安に推移していきました。
そこから日本政府が円買いの為替介入の実施を発表しました。この発表により為替は大きく円高に急転し、一時140円36銭まで進みました。その後は反発しておよそ142円台で推移しています。下図がその後も含めた米ドル円の為替チャート(5分足)となります。
為替介入を行った背景
さて、鈴木財務相は今回の為替介入に対して、「投機による過度な変動が繰り返されることは決して見過ごすことができない。」と投機家に対して牽制する発言をしました。
直近1年間の米ドル円相場の日足チャートを見ると、3月から急激に円安が進んでいるのですが、このころから1日の中での値動きが非常に大きくなりました。実際のところはどうかは不明ながら、今回の為替介入については円高にすること自体が目的というよりも投機筋へのアピールが趣旨の様です。
これまで「警戒感を持って注視する」「必要であればあらゆる対応を行う」などの口先介入については何度も行ってきましたが、実際に為替介入が行われることはないだろうと効果は薄いものでした。私自身も為替介入が行われることはないと思っていました。ですので、投機化からすれば怖いものではなく、円安材料が多い環境下で、やりたい放題できるという状況となっていました。そのなかで、今回為替介入をしたことで3%ほど上昇をしました。今後も再度為替介入が行われ、大きく上昇するといったことがあるのであれば、手は出しづらくなるということになります。
米ドル円の今後は?
とはいえ、円安ドル高の流れが為替介入で変わるものではなく、今後も円安が進むことになると思われます。前回円買い介入を行った1998年の事例でも、為替介入前の水準にすぐに戻ってしまい、結局アメリカの利下げにより円安ドル高局面が終了しました。
今回は利上げは2023年度中も続く見通しです。果たして今後の為替推移はどうなるのでしょうか。