まなびの『び』

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みずほフィナンシャルグループが楽天証券へ出資について

私も利用している楽天証券ですが、みずほフィナンシャルグループが出資をすることが報道されました。みずほ証券を抱えるみずほの戦略は何でしょうか。

 

楽天証券みずほ証券について

楽天証券が2022年6月20日に発表したニュースリリースhttps://corp.rakuten.co.jp/news/update/2022/0620_01.html)によると、800万口座を達成したとあります。

その中で、他の従来型の証券会社も含めて、各社の口座数推移を比較した図を掲載していますが、野村證券SMBC日興証券大和証券はここ数年大きく口座数は変わっておらず、一方でSBI証券楽天証券は口座数を順調に増やしています。ネット証券の時代であることが非常にわかりやすい資料だと思います。

 

一方でみずほフィナンシャルグループ参加のみずほ証券は2022年3月末の決算説明資料によると、約186万口座。どちらかといえばリテールというよりも法人向けの事業展開をしている証券会社です。社債引受に強みを持っています。

 

ということで、そこまで両社の強みが重なっているわけではなく、互いに補完できるという考え方になるのだと思います。すなわち、みずほフィナンシャルグループにとっては、ネット証券という武器を手にし、楽天証券としては、みずほの強い債権分野の商品を販売することもできるようになると思います。

 

楽天の株価は大きく上昇

市場の反応については、楽天が前営業日比4.5%と大きく上昇し、みずほフィナンシャルグループは0.1%の下降でした。

楽天

楽天は4.5%と大きく上昇。一時的に上昇幅は9.5%となりました。これまでの流れが良くなかったことから、戻り待ちの売りに頭を抑えられたのかもしれません。

みずほフィナンシャルグループ

みずほフィナンシャルグループの株価は冴えませんでした。出資も20%ということなので、出資額に対するリターンがわかりにくいのかもしれません。

 

メガバンクとネット証券会社との連携としては、三菱UFJフィナンシャルグループがauカブコム証券、三井住友フィナンシャルグループSBI証券と手を組んでいます。

manabinobi.hatenablog.com

その点、みずほ銀行が出遅れたという印象ではあります。ただ一方で、三菱UFJフィナンシャルグループも、三井住友フィナンシャルグループもまだそこまでシナジーを感じるかと言われれば、「?」です。ユーザー的には、SBI証券での三井住友カードでのクレカ積立くらいでしょうか。企業からみたときのメリットがあったかがよくわかりませんね。