まなびの『び』

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商船三井の上期決算発表。増配も。

海運業の中で最も決算発表の早い商船三井。10月31日に7−9月の第2四半期の決算発表がありました。以前投稿した記事で、海運業者の業績が鈍化の兆しがあるというニュースを取り上げましたが、どうだったのでしょうか。

 

2023年3月期の第2四半期累計(4〜9月)は、売上高が前年同月比37.6%増、営業利益は175.0%、最終利益は118.9%と、非常に好調な業績となりました。

セグメント別で見ると、ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業いずれも好調で、海運事業全体が強いことが想像されます。さらに、持ち分適用会社のOCEAN NETWORK EXPRESS(ONE)の損益改善により、5,191億円の営業外収益を経常しました。

今後の通期予想についても、売上高を8.8%、営業収益を22.9%、最終利益は12.9%の上方修正をしました。景気の下ぶれリスクはありつつも、鉄鉱石、原油など需要は堅調な状況が続き、また為替レート水準も見直したことで、上方修正をしました。なお、下期の為替レートは1ドル135円でした。これに対して10月は最も円高で143円台ですから為替レート的にはまだまだ保守的に見込んでいるように見えます。

今回上方修正をした様に好調な業績を反映し、期末配当についても250円と50円の増配も発表しました。

商船三井の決算発表は12時00分の場中発表でした。今回の発表内容により上昇するものの、そこまでインパクトのある上昇ではありませんでした。

実は今回発表内容はよかったのですが、上方修正後の収益の見通しは市場予想をやや下回っており、その点それほど盛り上がりに欠ける内容だったのかな、と想像します。