まなびの『び』

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日本7〜9月のGDPはマイナス成長

7〜9月の四半期の実質GDPは前期比▲0.3%(年率換算▲1.2%)とマイナス成長となりました。名目GDPは前期比▲0.5%(年率換算▲2.0%)でした。

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/sokuhou/sokuhou_top.html

 

なお、名目GDPとは物価変動を含めたGDP、実質GDPとは物価変動の影響を加味しないものとなります。今回対象となっている時期は昨年度に対してインフレ、物価上昇している期間となりますので、名目の方がマイナス幅が大きいことになります。以降、実質GDPについて見ていきます。

 

GDPの寄与度について見ていくと、国内需要が0.4%増に対して、財貨・サービスの純輸出(輸出ー輸入)が▲0.7%と輸入が増えたことが大きく影響を与えました。

民間企業設備を見てみると、実質1.5%増と増えています。半導体設備装置等への支出が増加。

一方で外需で日本から海外へ支払いが増えたものは広告費となっています。WEB広告などが増えたのでしょうか。また、次いで石油・石炭製品となっていて、結局、海外への流出により、GDPがマイナス成長となっています。

 

構造上、海外への支出が増えることは一定仕方がない中で、いかに今後の国内需要、および輸出を増やしていくかが問題になるかと思います。

輸出については、今後海外の景気動向にもより、アメリカの利上げの影響によるリセッションの不安と、中国はコロナ政策による景気後退がすでに想像に易く、なかなか期待しづらい状況かと。

その中で国内需要としては、個人消費で言えば、全国旅行支援など観光業の下支え政策があり、設備投資に関してはGX投資の呼び込みなども行っています。とは言え、これらがうまく回すためには企業に金を落とし、そこから従業員へ還元するといった流れを作ることが重要と考えます。