まなびの『び』

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2022年12月の相場振り返り

2022年12月の相場の振り返りです。eMAXIS Slimシリーズの基準価格の推移を参考にみていきます。図は前月末の各投資信託の基準価格を1として、その推移をグラフ化したものです。参考にドル円の推移も掲載しています。

12月13日から14日に開催されるFOMCを控えて、12月初は神経質になっていました。利上げ上昇幅がこれまでの0.75%の上昇からは一服が想定されている中で、関係者の発言などで一進一退。

一方ゼロコロナ政策を推し進めていた中国では厳しい行動制限を課すといった規制を緩和。これによる期待も織り交ぜとなっていました。

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FOMCは無事0.50%の利上げで通過。利上げ幅の縮小はグッドニュースなものの、来年度の政策金利予想は引き上げされるバッドニュースもありました。結果として市場は大きく動来ませんでした。

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12月の市場を大きく動かしたのは、12月19日から20日にかけて開催された日銀金融政策決定会合です。日銀が行っている長期金利の変動許容幅をプラスマイナス0.25%からプラスマイナス0.50%へ拡大しました。これにより、0.25%で蓋をされていた状況から蓋が外され長期金利は上昇しました。この発表はサプライズで市場は大きく動揺しました。

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為替は円高に大きく動き、利上げにより成長株を中心に売りこまれました。一方で銀行株は金利が上昇することで利ざやで稼ぐことができるため、株価は上昇しました。

結果各eMAXIS Slimシリーズの基準は揃って大きく下落しました。12月末の基準価格は先月11月末と比べて、日本株式は6.5%ほどの下落、世界株式はドル円が5.0%近く下落したこともあり、6.1%ほどの下落となりました。長期金利の上昇により日本債権も1.3%の下落となりました。