まなびの『び』

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『TOP RISKS 2023』発表。不透明感

アメリカの調査会社ユーラシア・グループが毎年発表しているその2023年版「TOP RISKS 2023」が発表されました。日本語訳も好評されていますので、そちらを見てみましょう。

www.eurasiagroup.net

ならず者国家ロシア

②「絶対的権力者」習近平

③「大混乱生成兵器」

④インフレショック

⑤追い詰められるイラン

⑥エネルギー危機

⑦世界的発展の急停止

⑧分断国家アメリ

TikTokなZ世代

⑩逼迫する水問題

 

タイトルだけ並べてみますと、「?」というようなものも入っています。

①ならずもの国家ロシア、②「絶対的権力者」習近平、④インフレショックなどについては分かりやすいかと思います。出せるカードがなくなってきているロシアがどの様な行動を起こすのか、権力が集中した習近平国家主席を制止させる者がなく、コロナ、経済、外交に悪影響を及ぼす、世界的なインフレが経済にショックをもたらすというもの。この辺りは本ブログでも記事にしてきているものですね。

一方、③「大混乱生成兵器」についてはこれまで聞いたことがないものです。このタイトルはAIが自動生成したテーマで、AI技術の進歩が混乱をもたらすといったことを説明しているもの。⑨TikTokなZ世代は、今の10〜20歳台のソーシャルメディアで繋がったZ世代が人種差別や気候変動といった問題意識が強く、彼らが社会にプレッシャーを与えるというもの。

そして①ならず者国家ロシアにも内包されている食料問題と、⑩逼迫する水問題といったオーソドックスながら生活の根幹である問題も取り上げられています。水獲得にむけた紛争が2023年にピークに達するとしています。

通じて、ロシア、中国、イランといった地政学リスクやインフレ、エネルギー問題、そしてAIやZ世代と新たなリスクについて、という10大リスクでした。こうしてみると順当といえるでしょうか。今後起こったニュースもその背景を探ってみた結果、今回とりあげたリスクが原因であるかもしれません。

例えば、昨日アメリカの下院議長が15回目の投票でようやく決定されたというニュースがありました。⑧分断国家アメリカ、が背景にあるかもしれません。