まなびの『び』

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3月FOMCは利上げペース再加速?日経平均は強い

3月7日のアメリカ株式市場は大きく下落しました。ダウ平均株価は前営業日比1.7%減でした。年明け以降上昇しきらず、急落するような動きが続いています。

3月7日に下落したのは、FRBアメリ連邦準備制度理事会)のパウエル議長がアメリ連邦議会において、今後の利上げのペースの加速について示唆しました。つまり、FOMC2月会合において0.25%まで減速した利上げ幅をFOMC3月会合にて0.50%の利上げを行う可能性を示唆したのです。

背景にあるのは、2月FOMCのときにはインフレの沈静化を念頭にしていたところ、今回の議会証言では一転しました。1月の雇用統計の結果などのデータが強く、インフレ沈静化が遠ざかっている印象です。今後発表される2月雇用統計や2月消費者物価指数などのデータも踏まえた上で、FOMC3月会合においてどのような判断となるのか、ということになります。

もともとデータを見た上で、という表現はこれまで見てきましたし、3月のFOMCにおいて0.50%の可能性が出てきているという話は、本ブログでも取り上げています。今回のパウエル議長の発言は、想定できる内容だったかとは思いますが。。。とはいえ、市場は強く反応。上述の通りダウ平均などの株式市場は下落し、長期金利は上昇しました。アメリカドルの金利が上がるということで、ドル円も1円近く円安となりました。

さて、その翌日である日本の株式市場は強かったといえます。日経平均株価は前営業日から下落して始まりましたが、その後回復。+0.5%ほど上昇しました。

全体的に円安方向に進んでいるため、日本企業にとって業績に反映しやすい、であったり、インバウンド需要が回復しつつある環境下。あるいは今後の賃金上昇による家計需要の上昇期待もあるのかもしれません。2023年に入っての高値を更新しています。寄与度の大きいファーストリテイリングがここ数営業日好調ということで日経平均を牽引している側面もありますが。