まなびの『び』

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FOMCも利上げ0.25%を決定。アメリカ市場は下げ。

21日から22日にかけて開催されたアメリ連邦公開市場委員会FOMC)の3月会合。金融不安が広がる中、0.25%の利上げが決定されました。

先日は欧州中央銀行(ECB)の0.50%の利上げについて取り上げましたが、FRBもECBと同じく、断固としてインフレ対策を優先させました。

アメリカの場合はシリコンバレーバンクの経営破綻により金融不安が広がり銀行株銘柄が急落しましたが、この金融不安を受け利上げが見送られる観測もありましたが、それでも結果0.25%の利上げ継続でした。

Bloombergの記事(パウエル議長、インフレ沈静化の決意強調-FOMCは追加利上げ - Bloomberg)を参照しますと、パウエル議長は、

米国の銀行システムは健全かつ強靱(きょうじん)だと強調。金融安定を維持するため、金融当局にはあらゆる手段を活用する用意がある

と金融システムについての不安払拭に向けた説明をしています。

今回の利上げの決定までの議論の中で、実際に

銀行混乱を踏まえて利上げ休止が検討されたことも明らかにし

ており、難しい判断であったことが想像されます。それでも継続したのはインフレ圧力の強さが理由です。

パウエル議長のアメリ連邦議会での発言のおいて3月会合での利上げについてはデータ次第としていましたが、2月の雇用統計は引き続き強い雇用市場と、消費者物価指数も以前として高止まりしていることが見て取れる結果でした。議会発言の中では、0.50%以上の利上げ幅の再加速の可能性にふれるほどでしたが、さすがにそれは見送りしてはいます。

FOMCの利上げ発表を受けて、アメリカの株式市場は下落。ダウ平均株価も1.6%の値下がりです。特に銀行株についてはイエレン財務長官が預金の保護について考えていないと発言したことを受け、下げ幅が大きくなりました。

 

FOMC後となる23日の日本の株式市場は、アメリカの株安を受けて下げて始まりました。

しかしその後は買われ、最終的には前営業日から0.2%の小幅な下げとなりました。