まなびの『び』

投資運用、業界研究、時事、その他学んだことを

結婚意欲についての調査を見る(第 16 回出生動向基本調査)

今回気になったニュースはこちら。

news.yahoo.co.jp

こちらのニュースの元ネタは国立社会保障・人口問題研究所の第16回出生動向基本調査(https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/doukou16_gaiyo.asp)です。18歳から55歳未満の独身者と妻の年齢が55歳未満の夫婦が対象とされています。

結婚意欲についての調査を見てみる

調査では、「いずれ結婚するつもり」と回答した18~34歳の未婚者は男性が81.4%、女性が84.3%と前回調査から減少、反対に「一生結婚するつもりはない」と回答が増えています。

この背景として独身生活の具体的利点という問を見てみると、「行動や生き方が自由」を挙げたのが男性70.6%、女性78.7%で、ついで「家族を養う責任がなく、気楽」を挙たのが男性27.7%、女性24.1%で、これらはいずれも前回から増えています。

上記は結婚に関してですが、交際相手をもたない割合も増加していて、さらにいえばその中でも特に異性との交際を望んでいない、と回答しています。

結婚意欲についての考察

勝手な推測ですが、YOUTUBEなどの動画サイトでも倍速で見たり、(違法ですが)ファスト映画が流行るなど、特に若い世代ではタイムパフォーマンスを重視する傾向があるというように感じます。いわば時間というコストに対して、結婚が割にあるのか?という目線も働いているのではないか、と想像します。

SNSが普及したことで、自身の考えを発言できる場が多くなりました。SNSを通じて顔も知らない人とでも、同じ趣味を持つ人同士で話したり、感じたことに対してコメントがあったり、あるいは例えばアイドルやタレントなどの情報発信が盛んになったことで、孤独感を感じる機会が以前と比べて減ったのではないか、というのが個人的な仮説です。

SNSであれば、趣味のあう人を見つけることも簡単ですし、興味のない意見については見なければよいだけです。一方リアルの場合はそうは行きません。趣味があう人を見つけること自体も大変ですし、そこから実際に会うとなると、準備、移動と時間がかかります。タイムパフォーマンス的にネット上で十分という意見もありそうだと思います。

実際に異性と付き合って、あるいは結婚して、自分の趣味の時間やコストが削られる可能性があるのであれば、、、という考えで結婚意欲が低下しているのではないでしょうか。

SNSマッチングアプリでの出会いが増加

上記のは仮説ではあるものの、同調査の異性との交際相手と知り合ったきっかけについて見てみると、SNSマッチングアプリを想定した、「ネットで」という回答が男性11.9%、女性17.9%となっています。マッチングアプリといったサービスで、より自分と趣味があう人を見つけることが用意になったことが、ネットでの出会いが増えたのではないかと思います。

反対に、「職場や仕事で」の減少が目立ちます。仕事は仕事で割り切っている、ということも想像できます。