まなびの『び』

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2023年4月の相場振り返り

2023年4月の相場の振り返りです。eMAXIS Slimシリーズの基準価格の推移を参考にみていきます。図は前月末の各投資信託の基準価格を1として、その推移をグラフ化したものです。参考にドル円の推移も掲載しています。

4月は回復が見られる月でした。前月に発生したシリコンバレーバンクやクレディ・スイスの経営破綻による世界的な金融不安が徐々に落ち着きを見せてきたところからのスタートでした。金融不安は徐々に後退していきます。日本ではインバウンド消費の回復も注目され、好調な出だしとなりました。

ただし、4月前半に発表されたアメリカのISM製造業指数など景況感は予想を大幅に下回った結果、景気の先行き不透明が広がり、アメリカそして日本でも株価の下押ししました。

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雇用統計も減速するものの堅調であり、その後に発表された消費者物価指数では、2月は前年同月比6.0%だったところ、3月は5.0%と減速していることも確認されました。次のFOMCの5月会合での利上げが打ち止めであるということが既定路線となっていきます。これにより株式市場は回復傾向になります。

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日本では投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏が来日し、日本の商社株を追加で取得する旨を発言しました。日本株への注目度が世界的にも高まり、日本株は回復していきました。

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また、月末に近づくと注目を集めるイベントが日本でありました。4月に就任した植田日銀総裁の体制下での初の日銀金融政策決定会合です。植田総裁は想定通りではありますが、これまでの政策の据え置きを発表。一方で、今後これまでの金融政策についてレビューを行うことも発表しました。緩和政策が維持されたことを受けて円安が一段と進むこととなりました。