まなびの『び』

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リソー教育の決算発表と配当予想の上方修正

以前取り上げましたリソー教育が1月11日に第3四半期の決算発表し、1月17日に配当を上方修正しました。それらについて、そして市場の反応を見ていきたいと思います。

 

リソー教育の過去記事についてはこちら

manabinobi.hatenablog.com

 

リソー教育の1ヶ月の株価推移は下図です。

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リソー教育の決算内容

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第3四半期だけで見ると、売上高が前年から10%増、営業利益が22.0%増となっています。TOMAS、名門会、伸芽会いずれの教室も2021年11月末の生徒数は伸び、グループ全体では昨年比6.2%の生徒数増。校舎の新設もあり、安定的に成長している様子です。

 

上図をみると経常利益や最終利益は前年度よりもマイナスになっているのがわかると思います。しかし、これは昨年計上されていた助成金収入の約2億円が剥落したものですから、個人的には非常によい成長をしている企業だと思っています。ただ、残念ながら市場の反応はそこまでよくありませんでした。決算発表の翌日である1月12日は終値ベースで2.1%の減。その後も減少が続きました。

 

リソー教育の配当予想の上方修正

リソー教育は業績の好調さから配当予想を2円上方修正しました。前期が9.5円だったのですが、ここから16円まで上がりました。17日の終値が336円ですから配当利回りは4.76%と高水準でした。これを受け、18日は、前日比9.52%増の368円と急回復しました。

全体的には減少傾向の中での上昇要因の発表ですので、今後の方向性が気になるところですが、本日の寄り付きからほぼ変わらずでしたから、続くかどうか。。。

ゆうちょ銀行の硬貨取扱手数料の新設について

ゆうちょ銀行で硬貨の取扱手数料が新設されるというニュースが取り上げられていました。ゆうちょ銀行は2021年7月2日の発表で、2022年1月17日、つまり昨日から硬貨取扱料金が新設され、51枚以上の硬貨の窓口での預け入れや払込みなどで手数料が必要となることになります。

www.jp-bank.japanpost.jp

この硬貨の取扱にかかる手数料は、都市銀行は既に取り入れていて、これまで無料だったゆうちょ銀行がそれに追いついた形になります。各銀行の手数料を並べると次のとおりです。

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比較すると、500枚までの場合ゆうちょ銀行が最も手数料が高いことになります。これまで無料だったことからすると、かなり大きな改定だと思います。一方で比較的安いのは三井住友銀行ですね。

 

硬貨を取扱うということにはコストがかかります。枚数を数えることに時間はかかりますし、枚数を数える機械の運用コストも必要です。現金の運送コストも、硬貨は金額の割に重くなるので、負担も大きいです。

銀行はインフラという面もありつつも、その多くは上場している「株式会社」であることから、利益を得て株主に還元する必要があります。今の低金利政策により利ざやが稼ぐことが難しい中でコスト削減あるいは、手数料収入を増やすということは銀行にとって重要な戦略だと投資家目線では思います。個人目線ではそこまで硬貨を何百枚単位で使う機会はないとしても、これまで無料だったサービスが有料になることは今後もありそうで、辛いところではありますが。。。

それにしても、本来は人の手がかかっているにも関わらず、無料であることに慣れすぎているものって他にも色々ありそうですね。海外に行ったときに公衆トイレが有料であるのに驚いた記憶があります。

 

さてこのような改定があると、硬貨特に1円の市場価値がかなり低くなるんじゃないかな、と思います。1円が増えてもかさばるし、それだけでは使用しにくいのです、より大きな硬貨へ両替をしなくてはなりません。しかし、この取扱に手数料がかかるのであれば、相対的に価値が下がります。今回の改定で店舗がお釣りを用意するといったことが不便になることで価格を変更するといったこともあるのではないでしょうか。

例えばですが、1円は取り扱いません。10円未満はサービスします。といったものの取扱は可能なんでしょうか?JRの様に、現金だと10円単位の運賃だけれどもICカードだと1円単位の運賃といった柔軟な値段設定もありかもしれないですね。

イオン株式会社(8267)の決算を見る

小売業の売上高トップ企業イオン株式会社(8627)。先日、1月12日に2022年2月期の第3Q決算が公表されましたので、その内容を確認したいと思います。

 

◯そもそもイオンの業務内容は?

イオンというと、ショッピングモールのイメージが強いですが、イオン株式会社持株会社で、傘下に様々な業態の子会社がありますが、セグメント別とすると以下の通りです。

 

・大型店のイオンで食品や服、日用品等を販売しているGMS(総合スーパー)事業。

・スーパーマーケット特化型のマックスバリューやコンビニエンスストアミニストップのSM(スーパーマーケット)事業。

・ディスカウントストアのザ・ビッグを運営するDS(ディスカウントストア)事業。

・ドラッグストアのウェルシアを運営するヘルス’ウェルネス事業。

・イオンカードやイオン銀行等の総合金融事業。

・ショッピングモールを開発し、イオンモール内の専門店街にテナントを貸し出すディベロッパー事業。

・イオン内に入っている自前の専門店等のサービス・専門店事業。

・イオンを海外で展開している国際事業。

 

といったセグメントに分かれています。

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代表企業は私がイメージしやすい企業を主観的に選んでいます。

 

2022年2月期第3四半期までの9か月累計でのセグメント別の営業収益は次のグラフの通りです。

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GMS総合スーパーマーケット)事業、SM(スーパーマーケット)事業の割合が大きく、合わせて62%ほどの売上を占めています。まさに小売業のトップ企業ですので、日本の個人顧客の消費動向の動きがよく分かる企業となります。

 

◯決算内容

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今回発表された第3四半期は9月から11月までの期間となりますが、9月はまだ緊急事態宣言下であり、一方で前年の2020年9月から11月までは感染者数も落ち着いてGo To トラベルやGo To Eatなどの景気刺激策が行われていた様に消費者マインドの高い時期でした。

この様な環境下で今回発表された決算短信や決算説明資料を見ると、食品の売れ行きは好調だった様子でSM事業、またヘルス&ウェルネス事業はコロナ前である前々期も上回っていた様ですが、一方で食品以外は不調で、GMS事業やサービス・専門店事業は苦しみました。この四半期での前年同期比は、売上高は▲0.8%と微減なものの、営業利益▲66.4%経常利益▲80.8%と厳しい結果となりました。

セグメント別に営業利益を見ると、前年差マイナスが大きかったのは、総合金融▲60億円とGMS▲56億円です。総合金融は稼ぎ頭であるべきなのにここで利益が減ってしまうのが辛いですね。

 

◯市場の反応

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株式市場の反応も厳しい評価で、1月13日の株価は前日終値から▲5.70%と大きく値を下げ、昨年来安値を更新しています。下げ傾向ではあったのですが、市場全体の流れもありさらに角度が急降下してしまいました。

決算シーズン到来 ファーストリテイリング(9983)の決算を見る

決算発表が重なるシーズンがやってきました。投資家にとっては大忙しの時期ではないでしょうか。こういうのを効率的に見る方法が未だに見つけられておらず、この様な時期は見きれないままのことが多いです。

とはいえ、重要なところや自分が興味のあるところに絞って見ていきます。

 

ということで今回はファーストリテイリングについて。ファーストリテイリングは1月13日に2022年8月期の第1四半期となります。

ファーストリテイリングといえばユニクロジーユーなど衣料の企業です。日経平均株価の寄与度が大きいので、日本経済は与える影響が大きい銘柄となります。ここしばらく、ファーストリテイリングの株価は減少傾向が続いていましたので、ぜひこの好決算を出して、反転してもらいたいところです。

 

◯業績まとめ

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第1Qは売上高1.2%増、最終利益も33.0%増の好決算でした。

セグメント別では、海外ユニクロ事業、グローバルブランド事業が伸長しました。アジア・オセアニア地区、欧米が好調だった様です。欧州では気温の低下が好調の背景とのこと。一方、中国では厳しい外出規制で勾配意欲が低下したことで苦戦をしていたと記載があります。

一方、国内ユニクロ事業、ジーユー事業が減収・減益となりました。

国内ユニクロ事業では前年同期が、在宅需要、エアリズムマスクの売れ行きが好調だったこと、秋冬商品が伸びなかったとのことを原因として挙げています。

 

◯市場の反応

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市場の反応はというと、翌日1月14日のファーストリテイリングの株価は、前日比8.07%プラスの63,910円で着地。1月14日は日経平均が前日比▲1.28%と大きく下げた中で、強い伸びを見せてくれました。先にも触れた通り、ファーストリテイリング日経平均への寄与度が大きい銘柄ですので、この好決算で今の悪い日本株の流れを引き上げてくれれば良いのですが。。。

東証再編について、市場のあり方について私見

以前取り上げた東証再編の記事の続報です。

(参考:以前の記事)

manabinobi.hatenablog.com

 

2022年4月に行われる東京証券取引所の再編後について、各上場企業の所属先、上場市場が公表されました。

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現在東証1部に上場している企業のうち、84%の企業がプライム市場を選択しました。予想通りとはいえ、経過措置も活用をしながらもほとんどの企業がプライムを選んだ結果だけを見ると、「結局今回の東証再編で何がしたかったんだっけ?」というのが感想です。


現在は基準を達していなくてもいずれ基準を達成する計画を立てればプライムを選択する経過措置があるため、プライム市場を選ぶハードルがぐっと低くなっていまいます。

例えばですが『3年間で基準を満たす必要がある』と期限が決まるだけで、基準の達成計画はより中身があるものになりより実現性が増すはずです。そしてこの例で言えば3年じゃ到底基準は満たせないと判断する企業があればスタンダードを選んでもらう、という今回の東証再編の目的に沿った形だったのでしょうが、残念ながらそうはなりませんでした。既存を配慮する日本の嫌な部分が現れている様に感じました。やはり「最上位の市場に上場している」という肩書きに価値があるんですね。

 

本来のあり方としては、「スタンダード」=標準なのだから、基本的にはほぼすべての上場企業がスタンダードに移ります。というメッセージ性のほうが良かったのだろうと思います。その中で上位300社くらい(上位1割弱程度)に絞れる程度に時価総額基準を極端に引き上げるプライムを『新設』します。(上場一部→プライムではなく、上場一部→スタンダード→プライム)という形のほうがよかったのかなと思います。

 

また、現状では東証1部>東証2部>マザーズ、再編後ではプライム>スタンダード>グロースと上位下位の市場に見えますが、せっかくならもっと違う形での市場の分け方もあっていんじゃないかな、と個人的には思います。

例えば、ハイテク系・IT系を対象とするテック市場。カーボン排出量で上場基準を設けるエコロジー市場など、この様に日本の成長させたい分野の市場を作り、資金を集める仕組みができたりしないのかな?と浅はかに考えてしまいますが、いかがでしょうか?旬が過ぎたときたらスタンダードに戻すイメージですが、そのときのインパクトが大きくて難しいですかね。

マイネット(3928)〜NFT銘柄、ゲーム・スポーツ分野〜

NFT関連銘柄からマイネットについて銘柄分析です。

 

◯マイネットの事業内容

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マイネット社のHPによると2021年6月末時点で累計79タイトルを運営しているスマホゲームの運営会社ですが、マイネットの特徴としては自らゲームの開発は行わず、ゲームタイトルをゲームメーカーから買い取り、その後の運営を行う「ゲームサービス事業」の単独セグメントとなります。

また、スポーツクラブについてもそのDX支援を行っており、J2のFC琉球や、B.LEAGUE滋賀レイクスターズにて顧客データ管理等の運営支援も行いつつ、現実のプロスポーツに連動したゲーム「プロ野球♯LIVE2021」の運営も行っています。

マイネットはこれらの領域でNFTに参入しています。2021年4月にはNFTの保有するイラスト資産をNFTアートとして販売することをニュースリリースしていますし、また、決算説明資料の中ではスポーツとNFTのかけ合わせについて触れています。具体的な内容には触れていないものの、他社での先行事例としてはハイライト動画やトレーディングカードでのNFTコンテンツ化している例がありますので、この様なものかと思います。失礼な例かもしれませんが、データコンテンツ版『プロ野球チップス』と考えると納得しやすいかと思いました。あとは対象とするコンテンツをいかに人気なものとするかだ思います。

 

 

◯マイネットの業績推移

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マイネットの業績推移ですが、売上は緩やかに下降中。2020年12月期に黒字化をしましたが、2021年期の業績予想では2020年度よりも下がってしまっています。2021年12月21日に「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」が運営コンテンツに加わり、これは2020年12月期の売上の10%ほど、と公表をしております。次回決算で業績の反転と、NFTを活用した何か発表があれば面白いのですが。。。

 

〇マイネットの株価推移

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直近1年間の推移を見ても、昨年の決算に大きく下げて一時盛り返したものの、下降傾向です。2021年11月12日の第3四半期の決算が発表されると、株価がストップ高を見せる場面もありましたが、そこまでよい決算内容でもなかったので、なぜここまで上がったかはわかりません。ただその上昇分もすでに一時的なものになってしまっています。この記事を書いている1月10日時点でPERは7.32倍と高くないので、NFTでインパクトのある発表があれば突き抜ける可能性はあるかもしれませんが。。。

 

(参考)

 

manabinobi.hatenablog.com

 

メディアドゥ(3678)〜電子書籍、NFT関連〜

NFT関連の銘柄を見ていきたいと思います。本日電子書籍のメディアドゥについてです。

 

◯メディアドゥの事業内容

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メディアドゥはセグメントとしては「電子書籍流通事業」と、マーケティングソリューション事業など「その他事業」となっています。

電子書籍事業」では、電子書籍を出版社と電子書店の間で取次業務がメインで、販売データ等の出版社への提供や、電子書店への企画販促提案などといった事業を行っています。また電子図書館のプラットフォームや出版社支援を行う業務をしています。「その他事業」では、メディア運営、出版及び創作支援業務等を行っています。書籍要約サービス「flier」、コミュニティメディア「MyAnimeList」、その他「ネクストF」、「ゼロコミ」、「ONSTAGE」なども運営しています。

このようにメディアドゥは電子書籍といったデジタルコンテンツが主力の企業ですが、NFT技術を用いて新しい出版の姿を考案している企業となります。

例として、紙出版の取次業者である株式会社トーハンと事業連携を行い、NFTを活用したデジタル付録付の紙書籍を流通させるといった案があります。こうすることで紙本価値の再発見にもつながるものだと思います。また、NFTによるデジタルコンテンツのファン間での売買、さらに取引履歴の可視化ということも検討されている様です。

 

◯メディアドゥの業績推移

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メディアドゥは売上、利益とも右肩上がりに推移しています。特に2021年2月期は新型コロナウイルス感染症にともなう緊急事態宣言により在宅時間が増えたことで、巣ごもり需要として電子書籍の利用が高まったことが追い風となりました。この企業はどちらかといえばストック型ビジネスであるため、昨年度の需要が今年も一定数上乗せされ、増加傾向となります。例えば在宅時間の増加で売上が伸びた家具等の販売業者は、昨年の反動で今期は減益であるといった企業がありますが、メディアドゥについては今期も堅調な伸びを予想しています。

 

◯メディアドゥの株価推移

 

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メディアドゥの株価の推移ですが、直近1年間の株価は下落傾向です。2021年1月5日時点では約8,000円だった株価は2022年1月5日は約4,000円とちょうど半分となっています。これでも株価の割安度を示す予想PERは39.2倍とまだまだ高水準。巣ごもり需要の期待値から、昨年は大きく値が上がっていたことがよくわかります。

 

 

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