まなびの『び』

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ロシア国債がとうとうデフォルト

ロシアの外貨建国債の利払いが履行できないまま、30日間の支払い猶予期間が過ぎ、デフォルト状態となりました。

 

背景にはロシアのウクライナへの侵攻を受けて、各国の金融制裁を行ってきましたが、アメリカが国内の債権者に対して、利払いを受け取れる特例措置を先月末に終了させたことにより、ロシアは支払いを行おうとも受け取られない、という状況になっていました。このためデフォルトに至ったものですが、本来の利払いをする能力がなくデフォルトになるものとは背景が異なるものになります。

 

ロシア側は、外貨建ての国債の利払いをルーブルで行っても、債務履行したとみなす大統領令プーチン大統領が署名を行い、ルーブルによる支払いを行うとしています。

 

つまり、お金を貸りた側が返そうとしているのに、貸した側が受け取りを拒否しているという構図になります。

債券については素人ですので、浅はかな考えによるとですが、今回のデフォルトの認定によって何が起こるのかよくわかっていません。

すでに経済制裁を行っている現状下において、EU諸国やアメリカなどの西側諸国が新たにロシア国債を引き受けることはないものと思われます。その中で、デフォルト認定されても、特に何かが代わるというものではないと思います。強いて言うなら、デフォルト認定をされることで支払い要件にしている保証会社や保険会社などが、債権者に救済をする、といったことはあるのかもしれませんが。。。

 

日経の記事から引用すると、

同国に進出する欧州系銀行のエコノミストによると、ロシアの外貨建て国債の債務は2021年末時点で国内総生産GDP)比2%と小さい。「原油価格が現在の水準で推移すると仮定すれば、ロシア政府は22年の支出を賄うために(国債など)新たな借金を抱える必要は無い」とみる。

ということであり、そうなると影響は非常に限られてくるのではないでしょうか。

 

今回のデフォルトを受けて、ドルとルーブルの交換レートを見ても、特に大きなインパクトは見て取れません。今回のデフォルトはやはりなるべくしてなっているということでしょうか。