まなびの『び』

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2022年3月の相場振り返り

2022年3月の相場の振り返りです。eMAXIS Slimシリーズの基準価格の推移を参考にみていきます。図は前月末の各投資信託の基準価格を1として、その推移をグラフ化したものです。参考にドル円の推移も掲載しています。

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3月上旬はロシアへの経済制裁による原油天然ガスの価格相場が混乱し、これによる経済への影響懸念により株価は低調でした。やはり懸念すべきは経済成長が停滞する中で、それでも資源価格が高騰することで物価が上昇するためにスタグフレーションが引き起こされるのでは、という懸念によりリスク回避の動きが大きかったと思います。

 

この状況を打破したのは、原油価格の急落に繋がったUAE駐米大使のOPECへの増産働きかけ報道だと思います。増産が達成されるかは不透明ながら、それでも投機筋も入り過熱状態だった原油相場に水を掛けるには十分だったと思います。

 

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これにより株価が回復傾向を見せると、3月16日の連邦公開市場委員会(FOMC)では想定通りの0.25%の利上げが発表されたということで安心感が広がり、リスクを取る動きが広がりました。

一方で、その後18日に開かれた日本銀行金融政策決定会合では、金融緩和政策の継続、つまり政策金利の維持が決定されます。

この日米間の金利差により円安が急速に進み、一時1ドル125円にまで達しました。

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こうしたリスク資産への動き、そして円安の進行、また3月末の配当や株主優待の権利獲得に向けた動きもあり、日経平均は強い追い風となり、2019年9月以来の9日連続の上昇を果たしました。

 

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また外貨建となっている先進国株式、先進国債券にとっては、円安により円換算ではプラスに寄与しています。ただし、債券価格は本来であればアメリカでの利上げの影響で債券価格が下降し、低迷をしています。

日本債券はダイレクトに影響を受け、落ち込んでいる状態となっています。

 

原油価格の急騰は一旦落ち着いてきたものの、それでも高値が続いています。またロシアーウクライナ情勢は以前混沌としています。4月は東証再編によるプライム市場、スタンダード市場、グロース市場がそれぞれ立ち上がります。

今後の動きが気になるところです。