まなびの『び』

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メドレー(4480)の銘柄分析

今回はメドレーという企業を調べてみたいと思います。メドレーは2019年12月にマザーズに上場しています。

 

◯メドレーの事業概要

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メドレーをセグメントごとで見ますと、人材プラットフォーム事業が売上高の83%、医療プラットフォーム事業が16%、残り2%が新規開発サービス事業という売上構成比です。

 

人材プラットフォームの分野では、医療ヘルスケアの分野における人材採用システム「ジョブメドレー」を運営しています。
2020年12月期の有価証券報告書によると、医療ヘルスケア分野の人材紹介サービスは、紹介事業者が求職者からヒアリングを受けた上で求人事務所を紹介し、面談設定、採用条件調整を行うことが一般的なところ、ジョブメドレーでは、求職者が自ら求人情報をもとに関心のある求人事業所に直接応募する流れを完結する仕組みを整えている様です。これにより低コスト化ができることから、採用時の成功報酬を低単価に抑えることができるというものです。

また、医師・看護師・薬剤師以外にも、医療事務、保育士、歯科助手、歯科衛生士、介護職ヘルパー、介護助手、管理栄養士等の競合企業があまりいない職種においても求人を取り扱っているのも強みです。

顧客事業所数は伸び続けており、2018年12月期末148千件から2020年12月期末は216千件2年で46%も増え、また1顧客事業所あたりの売上額も4-6月期の繁忙期がありますが、前年同期比では常に増えている様な状況です。

 

医療プラットフォーム事業の分野では、クラウド型診療支援システムの「CLINICS」というプラットフォームを運営し、オンライン診療システム「CLINICSオンライン診療」、クラウド電子カルテ「CLINICSカルテ」、予約管理システム「CLINICS予約」といったサービスを展開。また、2020年9月から調剤薬局窓口支援システム「Pharms」を開始しています。

 

そして、新規開発サービス事業にて、新規事業の開発を行い、「介護のほんね」をリリースしています。

 

◯メドレーの経営指標

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メドレーの売上高はグラフの通り非常に強い成長力を見せてくれています。直近の2021年12月期第3四半期までの累計では、前年同期比54.5%の増、営業利益も18.8%増を見せてくれています。売上高の伸びに対して利益の伸びは弱いですが、積極的な投資をして売上拡大につなげるといった戦略ですのでそこまで気にすることではないと思います。

 

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とはいえ、この1年間のトレンドは下がり傾向。下値を更新し続けています。成長株である期待もあり、PERが336倍と高い企業ですので、傾向がはっきりと終わるまではなかなか手が出しづらいですね。