まなびの『び』

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安川電機(6506)の決算発表

本日の決算発表は安川電機となります。

 

安川電機の事業内容

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安川電機は産業用ロボットや工作機械の部品製造業者です。極めて精密な操作を可能にするACサーボモータは世界シェア1位。この他、インバータを含めたモーションコントロールセグメントと、これら自社の強みを持った部品を使用した産業用ロボットを製造するロボットセグメントが主要な事業となります。

このような産業ロボットに関する事業は、製造業者の設備投資が盛んであればあるほど業績が良くなりますので将来の先行きが見通しやすいものになります。

 

安川電機の業績推移

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それでは、業績がどの様なものだったか、決算短信を見てみます。まず経営環境として、

コロナ禍からの正常化がグローバルに進み、製造業全般において生産の高度化・自動化を目的とした設備投資が積極的に行われました。特に半導体・電子部品市場では需要が拡大を続け、自動車市場においてはEV(電気自動車)化やリチウムイオン電池関連などの設備投資が加速しました。

中国では5Gや新エネルギーなどのニューインフラ投資が継続する

としていて、製造業の設備投資は非常に良い環境下にあったことが伺えます。

実際に業績を見てみると、モーションコントロールセグメントでは、売上高29.1%増、営業利益55.3%増、ロボットセグメントでは、売上高28.1%増、営業利益149.7%増と、それぞれが好調な結果となっています。

企業全体では、売上高22.9%増、営業利益94.5%増、最終利益102.6%増でした。

 

2023年2月期については、引き続き環境面は良好で、

5GやAIの普及に伴う通信・産業の高度化を背景としたグローバルでの半導体および電子部品関連需要の増加に加え、世界的なEV化の加速による自動車およびリチウムイオン電池関連需要が急拡大しており、当社の主力事業であるACサーボ、ロボットを中心に成長が継続することが予想されます。

としており、引き続き好調を見込んでいます。ただし、

当面は昨年度に発生した半導体を中心とする部品不足により生産制約が継続する見込みです。

半導体不足の影響がどこま継続するか、といった懸念材料もあります。

 

それでも2023年2月期は2022年2月期に対して、売上高9.6%増、営業利益36.2%増、最終利益36.9%増と大幅に上昇。最高益を更新見込みとのことです。

また、配当についても2022年2月期52円に対し、64円と12円の増配見込みを発表しています。

 

安川電機の株価推移

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好発表を受けて、発表後の11日の市場が開いた直後は株価は急上昇したものの、その後押し戻される形で、結局前営業日8日の終値に対して▲3.1%減となりました。

また、地合が悪いのと半導体不足による進捗が悪くなることも想像され、少しはいるのは怖いですかね。