Sansan(4443)の決算発表
松重豊さんが発言する「それ、早くいってよ〜」というフレーズが特徴的なCMでおなじみのSansanが決算発表についてです。
Sansanの事業内容
Sansanは「名刺」をターゲットとした企業です。
クラウド型名刺管理サービス「Sansan」、SNSの仕組みを利用した名刺アプリ「Eight」、クラウド上での請求書受領が可能な「Bill One」といったサービスを展開しています。
Sansanは、ユーザーが名刺をスキャンすることで、名刺情報をデータ化、クラウド上で管理をする機能です。また組織内での名刺情報の共有、マーケティングや営業戦略に料することができます。
Eightは名刺を通じて自身のページにキャリアプロフィールを作成、名刺交換をした相手の名刺を管理することに加え、共通の知り合いを通じた人脈形成が可能。人事情報が更新されれば通知が届き、またビジネスチャットや転職活動等にも活用ができます。
Bill Oneは直近ではこのサービス専用のCMを放映していますが、あらゆる請求書をオンラインで受領可能にする、というサービスです。直近では電子帳簿保存法やインボイス制度の導入により追い風となってくるサービスになります。請求書受領サービスとしては売上高シェアNo.1とされています。
Sansanの業績推移
Sansanは売上高が右肩上がりに成長を続けている事がわかります。
2022年5月期は前期比26.2%の増収。営業利益は▲14.2%の減収となったものの、最終利益は369.7%の増益となりました。
Sansanの契約件数は前年同期末比9.6%増、平均解約率も1%以下と低水準でストックビジネスが積み上がっているものになります。
Eight事業もユーザー数が着実に伸び、第四半期では初めての営業利益黒字を達成しています。
全体での営業利益が前年比となったのは、
積極的な人材採用を進めたことで人件費が前年同期比で2,013百万円増加したことに加え、マーケティング活動の強化によって広告宣伝費が前年同期比で145百万円増加したこと等によるものであり、中長期的な売上高の成長実現に向けた戦略を推進した結果
としています。
今後の見通しとして2023年5月期は、売上高が23.0%~26.2%の増収、調整後営業利益(株式報酬関連費用や企業結合に伴い発生する費用を控除した営業利益)が25.5%〜76.3%の増益を見込んでいます。
Sansan/Bill One事業、Eight事業ともそれぞれが順調に成長を見込んでいます。
Sansanの株価推移
Sansanはいわゆるグロース株(成長株)であり、2021年11月以降当時のマザーズ市場の各銘柄と同じくマイナストレンドと合わせて下落していきました。その後3月から少しトレンドが変わりましたが、それでもマイナストレンドからフラットになってきたところで、今回の決算発表となりました。
決算発表の翌日の7月15日の株価は前日比17.3%増の1210円となりました。現在まだまだグロース株銘柄はトレンドが戻ってきていない状況ですので、再び着目されているか今後株価がどの様になっていくでしょうか。