まなびの『び』

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TポイントとVポイントが統合か?

Tポイントといえば日本の共通ポイント制度の先駆け的存在ですが、最近は劣勢な状況が続いていました。そんなTポイントが三井住友カードのVポイントと統合するかもしれないというニュースについて取り上げます。

 

Tポイントですが、2003年10月に始まりました。TSUTAYAのレンタル会員証としての機能を持ったカードからスタートし、その後様々な企業がTポイントカードの提携先として参画しました。例えば携帯電話サービスではソフトバンク、コンビニではファミリーマート、ガソリンスタンドではENEOSなどなど。ファミリーマートは2007年からTポイントを使っているのでかなり古参といえます。

ちなみに共通ポイントのライバルとして各社のスタート年を調べてみると以下の通りででした。

PONTA:2010年

楽天ポイント(Rポイント):2014年

dポイント(共通ポイント化):2015年

Tポイントがいかに時代を先取りしていたかがわかります。

 

しかし、Tポイントは伸び悩んでしまいました。上で取り上げた提携先の中でもファミリーマートについてはTポイントだけでなく、楽天ポイントやdポイントも貯められるようになっています。また、ソフトバンクが独自の決済システムであるPayPayを立ち上げ、Tポイントと提携解消せざるを得なくなってしまったものもダメージは大きいかと思います。PONTAau、dポイントはドコモ、楽天ポイント楽天モバイルがありますから、ソフトバンクとの提携解消によりどのキャリアとも繋がらなくなってしまいました。決してキャリアとの連動がマストではないものの、スマホ決済など最近のスマホを中心としたビジネスモデルと事業展開の速さについていけなくなってしまったのが大きいように思います

 

今回Tポイントとの統合が報じられたVポイントは三井住友FGのカード会社三井住友カードが発行しているクレジットカードの利用に応じて付与されるポイントサービスです。三井住友カードNLや三井住友カードプラチナプリファードなど、新しいカードを作ったり、SBI証券と連携をしたりと、クレジットカード会社の中では比較的新しい取り組みを行っている企業の様に見ています。

その三井住友カード次の一手となったが今回のポイント制度。利便性の高いポイント制度を作り、それをフックとして三井住友カードの発行、利用を増やそうという考え方ではないかと想像しますが、実態どうでしょうか。

ユーザーとしては便利な機能が増えてくれると嬉しいのですが、一方でポイント制度が飽和し、キャンペーン合戦になっていることから、今回のような統合が進むことも考えられるのではないかとも想像します。