まなびの『び』

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日産自動車、ルノーと対応関係へ

過去、取り上げていたニュースに決着が着きました。

manabinobi.hatenablog.com

日産自動車は1990年代後半に経営危機に直面しそこに手を差し伸べたのがフランスの自動車メーカーのルノー社でした。これにより、立て直しのためにカルロス・ゴーン氏が日産自動車のCOOに就任することなるのですが。。。

さて、この日産自動車を助けたことで、ルノー社は日産自動車の株式を43%保有、一方で日産自動車ルノー社の株式を15%保有している、という関係性にありました。

今回の発表ではルノー社がもつ43%の株式を15%まで減らすことで、両者の関係性が対等となることになります。これは前回記事でいうルノー社への日産自動車の要請が認められた、ということになります。日産自動車から言えばようやくルノー社からの独立ということになります。相互に株式を保有しあうことで、企業連合は維持されることになります。

 

日産自動車ニュースリリースアライアンスに関する声明)から引用しますと、

●高い価値を生むプロジェクトによる、パートナーシップの再構築
 ラテンアメリカ、インドおよび欧州において、市場、自動車、技術の3つの視点で展開される主要プロジェクトの推進
●パートナーが参加可能な新しい取り組みによる、戦略的な機敏性の向上
 ルノーグループが設立するEV及びソフトウエアに特化したアンペア社の戦略的な株主になるべく、日産による同社への出資

としています。

ルノーは電気自動車の分野でアンペアという新会社を設立し、これに日産自動車の参画を求めていましたが、日産はこの出資も今回決定。他にもいくつかの共同プロジェクトも進むようです。

今後、ルノー社が保有していた日産自動車の株式はフランスの信託会社を通じて、順次売却をされていくことになるそうです。この売却期限はありませんが、売却されるということはいずれ市場にある日産株式数が増えてくるということでしょうか。