まなびの『び』

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アメリカの中堅金融機関が経営破綻。リーマンショック以降最大の銀行破綻。

アメリカの中堅金融期間であるSVBファイナンシャルグループ傘下、シリコンバレーバンクが経営破綻をしたとの報道がありました。昨日の記事で書きましたが、ダウ平均株価はこの報道による影響もあり、4日連続の下落となりました。

8日に資金調達を発表し経営が苦しいことが伝わると、SVBフィナンシャルグループの株価は翌営業日に下落。アメリカは日本の株式市場の様に値幅制限(ストップ安)の制度がありませんから急落し、前営業日から60%のマイナスとなりました。10日の市場が開く前に、売買停止となりました。

シリコンバレーバンクとはどの様な銀行でしょうか。Bloombergの記事(【コラム】シリコンバレー発、米経済巡る不吉な予兆か-バージェス - Bloomberg)を参照します。

シリコンバレーバンクは、その名の通りアメリカにおけるIT企業の拠点であるシリコンバレーに拠点があり、『テクノロジー関連のスタートアップへの融資という非常にニッチなビジネスを展開して』います。

そして、その顧客たるスタートアップにとって、『連邦準備制度の積極的な利上げで投資家が慎重姿勢を強め、特に米経済のリセッション(景気後退)が不可避との懸念の中で、ベンチャーキャピタルからのファイナンスは枯渇しつつ』あり、この結果、『スタートアップが預金を引き出している』ことで、シリコンバレー銀行のキャッシュが減り資金調達が必要となった、ということになります。

しかしながら、この資金調達の発表により、SVBフィナンシャルグループ及びシリコンバレーバンクの信用は落ち、資金調達には株式の新規発行といった手段もあったようですが、株価が上述の60%の暴落を経て資金調達事態困難になり、また預金の引き出しも加速したことで、経営破綻に至った、ということの様です。

 

SVBフィナンシャルグループの株価は下落、取引停止となりましたが、これがSVBフィナンシャルグループのみの話ではありません。日本においても銀行の銘柄は株価を大きく下落していきました。リスク回避に動いたことが想像されますが、どこまで影響が広がっていくでしょうか。