まなびの『び』

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3/20の日本の株式市場は大きく下落

3月20日の日本の株式市場は大きく値下がりとなりました。日経平均は先週末から388円(1.4%)の下落。特に新興市場である東証グロース市場が厳しく、グロース市場指数は3.6%の下落となりました。

日経平均

(グロース市場指数)

東証上場銘柄のうち、値上がり銘柄数が93銘柄に対して、値下がり銘柄数が1723と全面安となっています。2つの指標を見比べると、よりグロースの方が大きい下落だったということになります。

 

為替(ドル円)は、一時的に1ドル130円代まで円高が進んでいます。

何が原因になったかといえば、まずはアメリカ、そしてヨーロッパでの金融不安が払拭しきれていないことがあります。金融不安が広がると企業は金融機関から資金を調達しづらくなります。資金調達ができない企業は設備投資を控える、め人員を整理する、などの対応をするため成長性が失われ、景気に悪影響を与えていきます。この理由からか、前週末のアメリカ、ヨーロッパの株式市場は下落して終了していたため、週明けの日本の株式市場はその雰囲気に引っ張られました可能性があります。

そして金融不安により、安全資産とされている円が買われているため、円高ドル安が進んだという状況です。チャートを見るとシリコンバレーバンクの経営不安が取り上げられた3月9日から、それまでの円安方向から円高方向に切り替わりました。

より安全資産と言われている金の上昇はより顕著です。

金の先物指数は一時的に2,000ドルを超えています。3月9日からから急角度で上昇していることがわかるかと思います。

また日本の株式市場については、IPO(新規株式公開)が今後続くため、その資金確保のための売却も多かったということが理由の一つとしている記事もみました。IPO銘柄を購入するため、これまで所有していたグロース株銘柄に見切りをつけ、新たに投資資金を得るということのようです。実際、IPOラッシュの直前は既存銘柄の中でも株価推移が不調な場合、下落傾向になります。