まなびの『び』

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2月雇用統計は判断難しい内容に。

3月10日のアメリカ、ダウ平均株価がは前営業日から1.1%の下落となりました。

下図の日足チャートを見ると、3月7日から4日連続での下落となっています。

3月7日といえば、先日記事にしたFRBアメリ連邦準備制度理事会)のパウエル議長がアメリ連邦議会での発言があった日。データ次第ではFOMCアメリ連邦公開市場委員会)3月会合において、利上げペースを加速させる可能性がある、といった内容でした。

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そして、3月10日にはそのデータとして重要な意味を持つ2月の雇用統計がアメリカの労働省より発表されました。データの内容をBloombergの記事(米雇用者数が予想上回る増加、失業率は上昇-賃金の伸び鈍化 - Bloomberg)から引用すると、

・非農業部門雇用者数が前月から31万1000人増加

・失業率は3.6%で、前月から0.2%上昇

・平均時給が前月から0.2%増加

となりました。非農業部門雇用者数の市場予想は22万5000人でしたが、結果は市場予想よりも大きく上回っていることになります。

週平均労働時間の減少や平均時給の伸び減速など、いくつか軟化の兆しは見られるものの、雇用者数が予想を大きく上回る増加

としており、なんとも言いづらい雇用統計の内容となりました。FOMCの3月会合でどのような決定がなされるのでしょうか。

 

今回の雇用統計を受けての株式市場の反応としては上述の通り、下落をしました。とはいっても10日の下落については雇用統計の結果も踏まえたもの、というよりも、もう一つ理由があります。その詳細な内容は明日の記事としますが、アメリカの中堅金融機関であるSVBフィナンシャルグループ傘下の銀行の経営破綻のニュースにより、株式市場が警戒したことになります。

FOMCにてどの様に判断がされるか、もう一つの重要なデータとして消費者物価指数(CPI)の結果に向けて、警戒が続くことになります。